待ちかねた対決の日がやって来ました。モス対ウインド対カイトの実現です。

雲一つない最高の青空の下、ここ葉山新港に役者が揃いました。ウインドの長田さん、カイトの三部くん、そしてモスの僕。絶対に負けられない戦いってやつですよ。絶対にね。

モスは飛べる範囲で弱い風が最も効率がいいので、10-15ノットくらいを期待していました。逆にウインドやカイトは吹けば吹くほど速いので強風を待ち望んでいたようです。とはいえ実際のところは海に出て一緒に走ってみなければ分かりません。高鳴る胸をおさえて相模湾へ飛び出しました。

出た時は僕の望み通り15ノットくらい。この風なら負けないぜ。カイトは風が不安定で苦労しているようです。ウインドは流石に速い!一緒に走ってみると驚くほどスピードが近く、ほとんど差がつきません。いままで合わせて走ったどのウインドよりも手強い。さすが長田さん。超近距離でかっ飛びながら、お互いに笑顔がこぼれます。

そうこうしているうちに風が上がってきました。昨日積もった雪で地表の温度が下がっているので、風速以上に瞬間のインパクトが強烈です。この気温で30ノットはキツイ!逃げ出したくなるほど恐い!

風は息をしながらも最後まで吹き続け、スピードトライアルに最高の舞台を用意してくれました。じゃあ誰が一番速かったのかと問われると、う〜ん、僕と言いたいところだけどホント微妙なところ。並んで走った時は僕が速かった。(滅多に並べないけどw)でもウインドの方が自由自在で、ずっと走り続けられる分だけアタックチャンスが多かったのでは?一番余裕がありそうなのはカイトで、まだまだ吹き上がってもスピードを伸ばせそうです。

GPSに残ったデータではウインドが31.66ノット、僕が31.24ノットと僅かに及ばず。試合に勝って勝負に負けたような感じ。カイトはGPSをつけてないので未計測です。

終わった感想はとにかく、みんな速かった!予想していたよりもパフォーマンスが近くて驚きました。モス同士で走るよりも近いくらいです。普段なら心が折れてしまうほどのブローでも、負けられない気持ちが背中を押してくれました。今日の走りは絶対に一人では引き出せなかったと思います。

実際に今日を迎えるまでは、カイトやウインドが速いと言われたし、そうかも知れないと覚悟していました。モスは緩いとは言え、一応クラスルールがあるし、コースレースで優劣を競っているので、元来スピードトライアル向きではないんです。世界のトップレベルで対決したら、もっと明らかな差があるのかも知れません。

でもね、そんなことどうでもいい。楽しけりゃいいんです。大切なのは海に出て一緒に走れたこと。それぞれお互いに自信を持てたし、尊敬を深めることができた。セーリングはこんなにも楽しいんだって再確認できた。それで充分です。

再戦を誓いあって、大成功の内に第1回のスピードトライアルを終えました。こんな突然発生したおバカなイベントにご協力いただいたノースセールジャパン、バルクヘッドマガジン、舵社、フォトウェーブのみなさんに感謝します。またこれに懲りずにおつき合いください。よろしくお願いします。

コメント

コメント(2) “モス対ウインド対カイト”

  1. 橘 なおみ

    面白そうでしたね!
    sailinganarchy でもモスとハイドロカイトが一緒に飛んでます。

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