エミレーツ・チームニュージーランドの順調な調整ぶりを、トリマーのグレン・アシュビーが解説しています。彼らのテストボートは規定に則って本番のボートAC50より10%小さい45フィートですが、差の5フィートをガントリーを出して補っており、しかもウイングは完全に本番用と同じサイズです。

アシュビー曰く、既にこのテストボートでも前回のAC72より速いらしく、動画の最後ではフォイルタックも披露し、「見ての通り順調だぜ」とドヤ顔で締めてくれました。ソフトバンク・チームジャパン、オラクル・チームUSAに続いて3チーム目のフォイルタック公開。この分だと本番はフォイルタックの応酬が見られそうです。

ひょっとするとレースコースをまったく着水することなく回るチームも出てくるかも。もはやヨットレースというよりエアレースですねw

(テレビ解説をしたので良く質問されるんですが、ワールドシリーズで使われているAC45Fは、アップウインドでは飛べません。もともとフォイリングしないワンデザインのAC45を、フォイルとケースだけ交換したのが45Fなので、飛べるのはダウンウインドだけです。よほどコンディションが良くて、フォイルジャイブがやっとというところ。)

初めてエミレーツが72を飛ばしたのが2012年8月。あれは衝撃的な事件でした。それから4年で72フィートより45フィートの方が速くなっちゃうんだから信じられない進化です。ジャイブもタックも飛びっぱなしですよ。まさにジュール・ヴェルヌの言うとおり。「人間が想像できることは、人間が必ず実現できる」んですね。いや〜ホントすごい。

すごいといえば、モノハルのIMOCA60フォイラーも。今回のヴァンデグローブではこのフォイラー軍団が何日で地球を廻ってしまうのか。前回が78日ですから、ひょっとして60日台も夢じゃないのか?

セーリングというスポーツは、フォイリングによって完全に次のステージに移りました。2008年からフォイリングに魅せられて8年。そんな僕に大きな転機が訪れています。

11月のACワールドシリーズ福岡大会は、テレビ東京系の地上波全国ネットで放映されます。恐れ多くもその解説を務めることになりました。僕が全国ネットのテレビ中継で解説をするなんて、これも数年前までは夢にも思わなかったこと。人生はどこでどう転ぶか分かりません。

セーリングの楽しさを広めるための千載一遇のチャンス。全力で務めを果たそうと思います。

コメント

コメント(5) “フォイリング全盛期”

  1. ただりん

    地上波放送なんだ!それは是非楽しみに見させてもらうよ。解説頑張ってね。

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  2. ゆう

    期待してますよ!吹きますように!
    母校の中学校に行っても、高速が邪魔で見えないだろうなぁ・・・・

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    • hiroki

      学校からは見えないでしょうね。
      先輩くらいのVIPならLVがヒルトンの部屋を抑えてるんじゃないですか?

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