スペイン・サンタンデールで開かれている、リオ五輪での採用艇種トライアルが佳境です。昨日はボードセーリングの代わりに採用を検討されているカイトボードがコースを回ったようです。軽風にも関わらず素晴らしいパフォーマンスを見せ、スキフやマルチハルの関係者も度肝を抜かれたとのこと。

悲しいかなカイトはモスよりも速いのです。最近カイトにはまっている轟選手が遊びに来て、我が家の前でレクチャーしてくれました。頼んでもないのに。まったく。面白そうだから困る。

そして女子スキフ。早くからオリンピック採用を目指して活動していた29erXXがリードしているのかと思いきや、必ずしもそうではなさそうですね。動画を見る限り、少なくとも走りと見た目ではMackay FXとRS900に軍配が上がりそう。実際に乗ってる選手たちにもRS900は評判がいいようです。

最後は復活したマルチハル。しかもセーリング史上初の男女混合種目です。個人的に大注目しています。

この動画を見る限り、ホビーは無いわ。どう考えてもナクラ17に決まり。と言いたい。っていうか言った。

けどなんだかんだ言って、トルネードなのかなー?せめてフォイルだけでも新しいデザインに変えればいいのに。さすがにあのデザインは20世紀の臭いがします。たださすがこういうロビー活動に長けてるなと思わせるのが、最新のフネと一緒に、11年落ちのフネも持ってきてるところ。長持ちアピールも忘れていません。うまいですね。

艇種変更はいつの時代も、政治的な駆け引きや多くのドラマが渦巻いて論争を巻き起こしてきました。人生を賭けて競技に打ちこんでいる選手にとって死活問題なのに、どこか及び知らないところで、大人の事情で艇種が決まっていくのは非常に大きなストレスです。

ただ、同時にワクワクするのも事実です。未来永劫、艇種を変えずにいることは不可能な訳だし、それはセーリング競技の進化を妨げてしまいます。まったく新しい艇種は、世界中の選手が同じスタートラインから始められるんだから、ポジティブに捕らえればこれほどのチャンスは無い訳です。新しい艇種に挑むと毎日が驚きと発見に満ちて、乗るたびに上手くなるのが実感できます。

日本人はスキフやマルチハルには向いてないという人がいますが、なんでそんなことが分かるの?と聞きたい。やってみなきゃ分からない。挑戦する気持ちがないなら、そもそも海になんか出ない方がいい。

ロンドンを前に気が早い話ですが、リオでは是非、女子スキフや男女マルチハルも日本から代表が行ってほしい。日本のヨット界にすごく大きな影響を与える気がするんですよね。世界はまた1歩前に進もうとしています。流れに取り残されないように。いや、流れの先頭を走れるようになりたいですね。

よし、和歌子、クルーやってくれ。

コメント

コメント(1) “カイト?スキフ?マルチハル?”

  1. […] いやー、我ながら見事な予想でした。 YouTubeの映像見て感想言っただけなんだけど、当たるもんだ。ワッハッハ。 […]

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