第35回アメリカスカップは、いきなり初戦から挑戦艇のエミレーツチームニュージーランドが4連勝。オラクルが持つのはクオリファイヤーズ優勝の1ポイントだけ。たった2日で崖っぷちに立たされました。

眠い目こすってライブで見たのに、全然その価値がないくらい大差がついてしまいました。この差はかなり深刻です。次のレースまで5日間のインターバルが空きますが、ギャップを埋めるのはかなり厳しいと思います。もちろん前回も1-8から逆転したんだから不可能とは言いません。ただ今回はオラクルにとって以下の問題が横たわっています。

  1. クラスルールを厳しくした分だけ、改造できる項目が少ない。
  2. たとえ足漕ぎを取り入れたとしても、クルーが対応できるとは思えない。
  3. ダガーボードの形状を変えるには時間が足りない。(先端を曲げる程度か)

サンフランシスコでは世界中から毎日すごい数のエンジニアやビルダーが雇われて合流し、驚異的なパフォーマンスの改善を力ずくで呼び込みました。この5日間で同様に大改造が施されるのは間違いないでしょう。ただし相手艇はフォイル形状もコントロールシステムもグラインダーも全くコンセプトが違うので、そう簡単に追いつけるとは思えません。

おそらくですが、ラウンドロビンでエミレーツがオラクルに2敗したのはわざとですね。エミレーツは三味線を弾いて、オラクルに油断させたと見ます。クオリファイヤーズ優勝のポイントを相手に与えてでも、その方が本戦で有利になると読んだんじゃないかな。

このままエミレーツがカップを奪還するのか。それともまさかの逆転があるのか。24日から再会するレースに世界中の注目が集まっています。

コメント

コメントする




«   »