潮の変わり目

カテゴリー SAILING

ナクラ17ワールドは、最終日のメダルレースを制したイギリスのベン・サクストン/ケイティー・ダブソンが逆転優勝。フォイリングナクラ初の栄冠を手にしました。

そのメダルレースの1上マークでは衝撃のディスマストが・・・動画の2:45から

直前の全艇リコールもあって開催が危ぶまれましたが、47艇のエントリーを集めて全18レースを消化でき、クラス協会もホッと胸をなで下ろしていることでしょう。

しかし皮肉にも同じ日に、アメリカスカップに関しての重大発表が!2021年に開催される第36回大会はモノハルのフォイラーが採用されることになりました。

以前も書きましたが、2010年の33回アメリカスカップがいまのセーリング界に与えた影響は絶大でした。あのAC90が無ければ、当然のちのAC72もAC50も無い訳で。特に2012年からマルチハル+ウイングセールにハイドロフォイルが加わったことで、進化のスピードが一気に加速しました。

GC32やフライングファントムもその派生といえるでしょうし、A-catやナクラ17に与えた影響も甚大です。それどころかIMOCAやVOLVOといったモノハルのオーシャンレーサーまでもがフォイリングするようになりました。

この流れからACがモノハルに戻るのは、ある意味必然なのかも知れません。フォイリングしてしまえば、ハルがいくつあるかなんてあまり重要じゃないんだし。これまでの常識を覆すモノハルフォイラーが生まれて欲しい。そう願うばかりです。

ただ残念なのは、また各チームの建造したAC45Sや50がもう日の目を見なくなってしまうこと。いくら革新的なアイディアを絞り出しても、36回大会のフネが35回より速くなることは難しいでしょう。45ノットの高速バトルは、時代の徒花として人々の記憶に残るだけ?それではあまりに寂し過ぎると思うのは僕だけでしょうか・・・いろいろと悪評も多いですが、このマルチハル隆盛の礎を築いたラリー・エリソンとラッセル・クーツの功績は、正当に評価されるべきものだと考えます。

さて、モノハルのフォイラーねぇ。そんな魅力的なデザインあったっけ?世界で唯一の、普及したモノハルフォイラーは?そう、モスですよ!やっと時代が追いついてきたかw

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