朝からいい風吹いてたので、どうしても我慢ができずに再び本栖湖へ。この夏3度目の聖地巡礼です。だいぶ通い慣れてきたとはいえ、片道2時間半は長い。遠い。富士宮あたりで売地の看板があると、思わず考えちゃう。買える訳ないんだけど・・・
そこまでして通うほど、本栖湖は素晴らしい。これで5回目だけど、いつ来ても吹いてます。今日はいままでで最高のコンディションでした。
湖面のどこが一番いいガストが入るかが分かってきたので、今日は出てすぐにそこを目指しました。木曜日に31.2ノットを記録した場所です。今日も素晴らしいガストが入っています。ここのガストは常に吹き下ろしなので、波が立たないわりに、瞬間のインパクトが強いのです。
いくら波がないとはいえ、ボートスピードが20ノット以下の時に強いガストが入ると、加速しきれずにバウが押し下げられてノーズダイブ、時には前転してしまいます。25ノットオーバーで走りながら、さらに強いガストを探すのですが、フネが速過ぎてあっという間に狭い本栖湖の端っこに到達しちゃう。しょうがないからまたクローズで上り、次のビッグガストを待つ。やってることはサーファーと同じですね。
何度も何度もノーズダイブしたり、湖面に背中から叩きつけられたりしていると、もうムリなんじゃないかという弱い自分が出てきます。でも、「あきらめたらそこで、ゲームセットですよ」そう自分に言い聞かせて再トライ。そしてその時がきました。30ノットを超えるときは体感で分かります。来た!GPSの表示で一瞬31が見えました。
記録は10秒平均こそ28.4と前回を下回りましたが、最高が31.4ノット。国内記録更新とともに、おそらく世界記録も更新しました。誰よりも速く走りたいという願いをこめたSAILFASTの夢が一つ叶った瞬間です。
でも、この記録はまだ目標に届いていません。僕の目標は32ノット。どうしてもこれにこだわりたい。誰にも文句を言われないダントツの数字だからです。31.4という記録を公開しないで32を目指そうかとも考えました。あえてこの数字を公開したのは、日本人でも最速のセーリングが可能だと証明したかったからです。ロンドン五輪の日本代表選手にエールを届けたかったからです。
僕は470に乗っている頃も、日本人は強風では体格的に不利だという定説が大嫌いで、強風なら誰にも負けない日本人を目指していました。その分、軽風が大の苦手でしたが・・・
アビーム470チームは座間味合宿で強風を克服し、かつての日本人の強風苦手イメージを覆す活躍を見せてくれています。ウェイマスではぜひバンバンに吹いて、その中で日本チームに大活躍して欲しいと思っています。470も49erもRS:Xもラジアルも、かっ飛べ!突っ走れ!日本人は強風が強いって世界に見せてやれ!