このオラクルレーシングのAC45 Turboの動画を見ていると、以前と違って、曲がったメインフォイルの先端がまったく海面に顔を出さなくなっているのが分かります。抵抗が減って見るからに速い!

これはどういう仕組みなんだろう?形状としてはJフォイルからLフォイルに回帰していて、角度も90度より開いているように見えます。ナクラのようにダガー部分がカーブしたCフォイルは、ヒールアングルに寄らず安定したリフトが得られるのが利点ですが、真っ直ぐのダガーを斜めに刺しているということは、ヒールアングルでリフトをコントロールするのかな?もしくはダガーの角度を油圧でコントロールしてる?

ヒールすることでリフトが増す。そのリフトが下側のハルを持ち上げてヒールを打ち消す。2つの力が釣り合えば、最も理想に近いはず。AC45Fなんかは無理やり飛ばしてる感が否めないけど、このターボはもっと自然に飛んでる見えるのはそういうことなんじゃないかな。

いずれにしろ、フォイルの先端を海面に出すことでハイトコントロールしていた頃よりも洗練されたのは間違いありません。ラダーも長くなって、どんどん前傾姿勢になっていますね。あまりに綺麗に飛んでるから、パッと見るだけではアップウインドなのかダウンウインドなのか全然分かりません。

既にGC32やフライングファントムの世代を置き去りにして次の世代に進んだ感があります。まだまだ革新の余地が残されているということでしょう。来年のカップ本戦の頃にはどんな走りを見せてくれるのか楽しみです。

コメント

コメントする




«   »