連帯責任?

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ロシア陸連所属の選手が国際陸連(IAAF)から資格停止処分を科されていた問題で、スポーツ仲裁裁判所(CAS)がその処分を支持し、選手の訴えを退ける裁定を下しました。ロシアの陸上選手はリオ五輪に出場する道を閉ざされたことになります。

それだけではありません。世界アンチドーピング機関はロシアの組織的なドーピングに対する制裁として、ロシアの全競技の選手をリオ五輪から排除するよう勧告しています。IOCはCASの裁定をふまえて判断すると言っていたので、ひょっとすると本当にロシアの全選手がリオに出られないことになるかも知れません。

なぜそこまで厳しい措置が取られようとしているかというと、スポーツ省の指導の元で、ドーピング検査の検体をすり替えていた実態が明らかになったからです。地元であるソチ冬季五輪でも、国ぐるみのドーピングによって多くのメダルを獲得したと見られています。とんでもない話です。

とんでもない話だけど、それで全競技の選手をリオから無条件に排除するというのも、またとんでもないですよ。たとえばセーリング選手では男子470が今年のワールドで3位に入っています。メダル候補といっても差し支えありません。当然ドーピング検査にひっかかったこともない。陸上競技がクロだからって、彼らも連帯責任で除外するというのは、あまりに暴論ではないでしょうか。いますぐにでもロシアの全選手を厳密に検査して、シロだった選手には参加の道を残すべきだと思います。

このままロシアの政府や国民が黙っているとは到底思えません。新たなテロや紛争の種になりかねないと危惧しています。IOCには現実的な妥協点を見いだして欲しいと切に願います。

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