眠い・・・ホント地球の裏側でオリンピックやられるのは辛すぎます。でも昨晩は起きてる価値のある、劇的なメダルレースの数々でした。なかでもナクラは映画のように手に汗握るハラハラの展開。最後に笑ったのはリアルレジェンド!!

サンティアゴ・ランゲ、54歳。これまで5回オリンピックに出場して2つの銅メダルを獲得していた彼ですが、まさか6回目で金メダルを獲るとは・・・

2年前にも書きましたが、彼がナクラでリオを目指したのは、息子2人が49erのキャンペーンを始めたのがきっかけでした。例えるなら大志と晴人がペアを組んでオリンピックを目指すと。普通はじゃあコーチしようかとなるでしょう。でも彼はナクラにチャレンジして、一緒に遠征することを選びました。生き様を背中で見せる父親なんですね。

2014年のサンタンデールでは見事に2位で国枠を獲得し、レジェンド健在を印象づけられます。しかし・・・

翌年のプリンセスソフィア。レッドブルロゴのフネだけ置いてあるけど、ランゲを見かけません。あとで知ったのですが、ガンが見つかって、左肺を摘出したって。あーさすがに終わったなと思いました。元気でいてくれればいいなと。リオは厳しかろうと。

でも海に戻りたい、セーリングしたいという欲求が術後の驚異的な回復を助けたらしく、レースシーンに復帰してからは手術前よりむしろ高いパフォーマンスを見せ、この劇的な金メダル獲得へと駆け抜けました。これはセーリングのみならず、全競技の金メダリストを通じても、もっとも賞賛に値する快挙だと断言できます。勝利を確認し、息子2人と抱き合う姿はもう、涙無しでは見られません。信じられない。ホントすごいお父さんですね。禿げてるけどカッコイイ。

セーリング競技全体でも最年長の彼が金メダルを獲得するところに、この競技の奥深さが伺い知れます。健康体でもナクラはきつい乗り物です。がんサバイバーの54歳が乗りこなして世界一に輝けるなんて、あらためてセーリングは素晴らしい。

レーザーもラジアルもフィンも、それぞれにドラマのあるメダルレースでした。明日は470、そして明後日は49erと眠れない夜がまだ続きます・・・

コメント

コメント(5) “そして伝説へ・・・”

  1. Velocitek

    2020TOKYO、再チャレンジ?

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  2. ゆう

    わざわざ他艇種から祝福に来る息子たちの姿が、胸を揺さぶりました。

    ちょっとわからなかった点が。

    ほとんどポートスタートでしたよね。
    下有利には見えましたけど。
    スタボーで前切った艇も、即タックする訳でもなかった。

    これは、マルチハルゆえ、スピードが速くかつタックロスが大きいので、そうゆう選択になるって理解でいいんでしょうか?
    (スタボーで前切らせても、タックしないポートのほうがいい。スタボーで前切っても、タック一回でダイナシだから、次の振れまでそのまま伸ばす)

    あと、ダウンウシンドで上側のダガーを水に浸けてたチームと、上げてたチームがいたように見えましたけど、選択理由はどんなあたりなんでしょ?

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    • hiroki

      おっしゃる通り、前切るか後ろ切るかは重要ではなく、右展開であればタックを減らすことを考えてポートスタートを選びます。
      ダウンウインドは1ボードか2ボードかで走らせるモードが変わります。2ボード入れてる方がリフトが強くなるので、より落として走れます。波の状況やタクティカルナ理由で切り替えて走るんです。

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