ヴァンデグローブは先頭2艇が全航程の90%を終え、いよいよクライマックスが近づいてきました。ケープホーンまでは怒濤のハイペースで推移してきましたが、大西洋に入ってから微風に悩まされ、だいぶペースが落ちています。
それでも前回優勝のフランソワ・ガバーの持つ78日ペースよりも4日ほど早く、フィニッシュまであと1週間といったところ。恐らく74日ほどでレ・サーブル・ドロンヌに到着するのではないでしょうか。
一時は2位との差を800マイルまで伸ばして独走していたバンクポピュレールVIIIでしたが、赤道無風帯(ドルドラム)で一気に差を詰められ、現在もまたカームに捕まって苦しんでいます。まだ120マイルのリードはありますが、時間にすれば半日もないのできっと気が気じゃないでしょう。残りはフィニッシュまで不眠不休になるのではないかと思われます。
追いかけるヒューゴボスにとって、このカームは恵みかも知れません。僕の目にはバンクポピュレールが守りに入ったコース取りをしているように見えます。ヒューゴボスが距離や位置取りよりも風を重視して北上すれば逆転のチャンスがあるのでは?
残り1,700マイル。最後の最後まで目が離せません!