お仕事完了

カテゴリー SAILING

いよいよスロベニア滞在の最終日。最も大事なミッションを成功してから帰国しなければなりません。もはや定宿となったホテルをチェックアウトし、レッドブルを飲んで気合いを入れ、VSRの工場へと向かいました。

今年はオリンピックイヤーということもあり、イギリスのRYAを筆頭に、世界中からVSRに注文が殺到しています。高まる需要に応えながらも品質を保つためにVSRが選択した方法は、新工場への移転でした。より広く、効率的な工程の配置。より多くの従業員。そしてハル、デッキ、コンソール等、全てのFRP部分を自分たちで作るという選択をしたのです。

これまでVSRはFRP部分の製作をサプライヤーに外注してきました。ある時はブルガリア、またある時はマケドニア。供給元が変わるたびに、今度こそ高品質で早く生産できるようになると期待してきましたが、一度もその願いが叶ったことはありません。

彼らの製品に対する品質のこだわりは常軌を逸していて、モールドから抜いたパーツをハンマーで叩きながら出来栄えをチェックし、たとえそれが絶対に人の目に触れない、ビルジ溜まりのフタの裏であっても完璧な積層を求めます。かつてはVSRよりも遥かに母体が大きく名の知られた造船メーカーに供給を依頼しましたが、彼らの要求が満たされることはなく、結果として多くの不良(普通は不良とされない)による交換や修理が行われ、最終的な出荷の遅れに繋がっていたのです。

販売代理店として、納期の遅れにいつも頭を悩ませて来ましたが、同時に彼らの製品に対するこだわりには敬服してきました。VSRの高い評判はこういう彼らの姿勢が支えているのですから。

妥協した製品を出荷するくらいなら遅れる方がマシだという考え方の彼らから、できるだけ遅れの無いように製品を確保して届けるのが僕の仕事です。来週から始まるイェールオリンピックウイークの会場に、関東自動車工業ヨット部の新しいVSR5.8Rを届けなければいけません。レースが始まるまでに必ず。

去年のイェールでは、JSAF向けの2艇をトラック輸送し、僕もイェールまで行って納品に立ち合うことができました。しかし今年はもっと状況が厳しく、納品には立ち合えなくなりました。せめて出荷だけは見届けなければ日本に帰れません。滞在最終日の今日、予定では朝8時に出荷する予定でしたが、ようやく夕方6時を過ぎて無事に出荷を見届けることができました。ふぅ・・・ギリギリでお仕事完了です。

さぁ、愛する家族の元に帰ろう。

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