Mach2はめったに壊れませんが、ブレードライダーに乗ってる頃は乗るたびにどこか壊れるから、積層ばっかりしてました。おかげでカーボンの積層が上手くなるという副次的な効果があり、ヨット屋としての修業を積めたという皮肉な話です。
さあ今日も新艇の艤装を進めましょう。今日のお題はウイングパイプの補強です。めったに壊れないMach2とはいえ、モスのパーツの中で最も強い力がかかる部分なので、備えあれば憂い無し。
カーボンを使おうかとも思ったけど、ここは面厚が欲しいだけなので、ガラスにしました。ただし、エポキシなので通常のガラスクロスではなく、エポキシ専用のガラスクロスです。必要な長さと厚さから計算して、テーパー状の巻きパイプを作っていきます。
- 最初に芯になるパイプにマイラーフィルムを巻きます。
- スクリームクロスを少しだけ巻いて、ガラスクロスの端を抑えます。
- 幅の違う2枚のクロスを巻いていきます。
- 最後にピールプライを巻いたら積層完了。
- 次は乾燥。簡易のビニールハウスを作ります。
- ふとん乾燥機で暖めること2時間。カチコチに硬化しました。
- ピールプライを剥げば、余分な樹脂が無くなりキレイなクロス目が現われます。
- 真ん中で半分にカット。
- ウイングパイプの内径に合わせてテーパーを調整。
- 端までキッチリ入りました。エポキシで接着です。
- 仕上がりバッチリ。
- これでウイングの補強が完成です。
こうして写真で見ると簡単そうですが、実際は細かいノウハウがたくさんあるんです。幸いモス界には古谷さんという生き字引がいて、困ったときの駆け込み寺になってくれています。僕にとっては古谷さんと知り合えて、いろんな技術を伝授してもらえることが、モスで得た最大の収穫かも知れません。先人たちの培ってきた技術をきちんと後世に伝えていくのが僕らの世代の役目です。
さー、フォイルが仕上がり、ハルもラッピングし、ウイングも補強しました。そろそろ組みますかね。ニヤニヤニヤ・・・
ブレードライダーの悪口言ってる・・・
いやいや、あれぞモスの王道