なんだかまたアメリカスカップがキナ臭いことになってきましたよ。来月開かれるユースアメリカスカップのために、各チームのAC45がレッドブルペイントに化粧直しされ、全艇が同じ条件になるよう再計測されました。
すると、そのうち3艇だけバウの重量が重いことが分かり、原因を探るとドルフィンストライカーと呼ばれる、バウスプリットの下についた補強パーツの中に、鉛のバラストが隠されているのを発見しました。AC45は前を重くする方がバランスが良くなるんだそうです。
そしてその3艇とは、オラクルレーシングの2艇と、オラクルのサポートを受けるBARことベン・エインズリーレーシングだったのです。彼らはこのクラスルール違反により、ワールドシリーズの直近4戦の成績から除外されると発表されました。ただでさえグダグダに終わったワールドシリーズの晩節をさらに汚す結末に、もう呆れるしかありません。
AC45は厳密なワンデザインクラスとして、コアビルダーズ社が全艇を建造しました。隠しバラストを入れて重量を増す改造を、いったい誰が施したのか?オラクルのショアチームが入れたんだとしたら、なんで終わってこれだけ時間があったのに取らなかったんだろう?不思議ですよね。
現在インターナショナルジュリーがこの違反に対して、ルール69条を適用するかどうか検討中とのこと。もしも重大な違反を意味する69条違反がオラクルチームに適用されたとしたら、1年間の国際大会への出場停止などの措置があり得ます。するとアメリカスカップ本番はどうなるの?
これ、ひょっとしてオラクルがリークしたんじゃないですかね。自作自演ってやつ。このままカップ本番を迎えると、銀杯をニュージーランドに持っていかれるのが濃厚だから、レースを延期せざるを得ない事態を作ったなんて考えすぎですか?アメリカスカップの歴史を考えれば、それくらいの策略は充分に考えられると思います。だってバレないようにバラストを外す時間は充分にあったはずじゃないですか。
こっちは真剣ですよ。家族5人でサンフランシスコに見に行くんだから。飛行機も宿もキャンセルできないんだよ。ちゃんとレースしてくれないと、こっちだって訴えるぞ!