もうみなさん結果は御存じかも知れませんが、今日の2レースはエミレーツとオラクルが1戦ずつ分けあいました。エミレーツが逆転勝利した第3レースは28秒差。そしてオラクルがついにエミレーツに土をつけた第4レースは、なんと8秒差!
3分とか5分とか差がついていたルイヴィトンカップとはまったく違う、手に汗握るレース展開。今日の2レースは、まさに歴史に残る極上のエンターテイメントでした。まだご覧になっていない方は、どうぞフルサイズで鑑賞してください。
マルチハル、ウイングセール、そしてハイドロフォイルとかつてない大きな変革により、多くの批判にさらされた今回のAC。結局3チームしか挑戦者は現われず、しかも悲惨な事故も起こしてしまい、一時は開催が危ぶまれもしました。
しかしご覧になったとおり、挑戦者と防衛者は、かつて人類が目にしたことのない刺激的なバトルを展開しています。大変革の英断を下した防衛側のラリー・エリソン、そしてラッセル・クーツは、今日のマッチにより、自分たちは間違っていなかったことを世界に示すことができたのではないでしょうか。
「あんなフネでマッチレースはできない」と言われ続けてきました。でも今日、彼らが見せてくれたのは、紛れもないマッチレースでした。
「あんなのヨットじゃない」とまで言う人もいました。でもその人が乗っているヨットは、100年前のヨットと比べたらどうでしょう?そんなのヨットじゃないって言われるんじゃないでしょうか。
僕は前回のバレンシアでのACも見に行きました。それは、この対決でヨット界が変わるから、自分の目で見ておきたいと感じたからです。前回の2艇のスケールの大きさは、生で見ないと実感できないものでした。今回のフネはサイズこそ小さくなりましたが、スピードが断然速い。このスピード感も、やはり生で見ると違います。
途方もない大きさや、とてつもない速さのヨットを目の当たりにして、あらためて感じさせられるのは人間の偉大さ、そして無限の可能性です。限界を押し広げる彼らの強靭な意思と独創性には、同じセーラーの端くれとして、尊敬の念を禁じ得ません。これでこそアメリカスカップです。
子供たちの目に、あのモンスターマシンはどう映ったのでしょう。ヨットがあんなスピードで飛んでいくのが、この子たちの世代にとっては当たり前のことになるのかも知れません。セーリングはそうやって進化してきたし、これからも進化していくんです。
素晴らしい瞬間に、家族とともに立ちあえて光栄です。今日一日だけでも、万難を排して来た甲斐がありました。感動。
後藤さん、すばらしいです!
「その場にいた」後藤さんがうらやましい。
ご帰国を楽しみにしております!^^
自転車で現地に行かれたんですか?
ご家族がヘルメット姿だった^^
ありがとうございます。40ノットオーバーでの競り合いは、すごい迫力です。次回大会は50ノット越えるかも知れませんね。
観戦するだけでも移動が大変なので、レンタサイクルしました。子供たちの記憶に残ってくれたら嬉しいです。