フランス、マルセイユで開かれていた49erとFXの世界選手権が終わりました。49erの牧野/高橋が97艇中の18位。本人たちは満足していないかも知れませんが、やはり彼らはいままでの日本の49erで最も高みに上がっていることを証明していると思います。明らかに上り調子ですね。来年、そしてリオが楽しみです。
FXの波多江/大熊組は初ワールドを53艇中の34位で終えました。予選の途中はゴールドフリート入りも見えていただけに残念ですが、他人と走るのも初めての彼女たちにとっては、毎日が最高の刺激で満ちあふれていたんじゃないでしょうか。乗れば乗るほど上達する、もっとも楽しい日々だと思います。早く国内にライバルが欲しいですね。
そして49erの優勝は、ロンドンの銀メダリストにして、モスのオーストラリアンナショナルチャンピオン、49erヨーロッパチャンピオン、そしてユースアメリカスカップチャンピオンでもある、ニュージーランドのピーター・バーリング/ブレア・トゥーク組です。いま最も乗りに乗ってる男といえるでしょう。
49erの2位も、FXの優勝もニュージーランドペア。表彰台の半分をキウイ勢が占めました。ほんの数年前まで、スキフではそれほど存在感の無かったキウイたちですが、このところ破竹の勢いです。
映像を見ていると、ジャイブやジェネカーのアップダウンが超絶進化していて驚かされます。まるでジェネカーが生き物のようにヌルヌルと動いていて、10年前の49erに比べて半分くらいの時間でアップダウンしてますよ。軽風だと下マークにバウが差しかかるまでジェネカー張ってますからね。この動画の2:17からのジェネカーダウンを見てください!あの大きなジェネカーが、魔法のように一瞬で収納されてます。
これを見たあとに国体の映像を見ると、SSはまだまだ発展途上だと言わざるを得ません。もっともっと道具も乗り手も工夫と努力を重ねれば、劇的に進化するはずですよ。国体で活躍する全国のSSセーラーのみなさん、いまの乗り方やクルーワークに満足せずに、49erの映像を見て研究してください。絶対に参考になる部分があるはずです。
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