箱根駅伝に思う

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hakone2014正月二日と三日といえば箱根駅伝ですね。葉山で年を越したので、沿道に応援に行くのもそれほど遠くないんですが、今年もテレビ観戦で終えてしまいました。自分の出身校が走ってればまた違うのかな。

それほど熱心なファンでなくても、この二日にわたる長い戦いは見続けてしまう魅力がありますね。優勝争いはもちろん、シード権争いや繰り上げスタートなど下位の学校にも多くの見せ場があり、誰が考えたのか知りませんが、本当に良くできたショーだなと感心せずにはいられません。これほどの強烈な宣伝効果があるのだから、各学校が駅伝の強化に巨額の費用をつぎ込むのもうなずけます。そもそもスポーツイベントとして非常に良質だから100年近くも続いているんでしょう。

似たようなスポーツイベントの代表格といえば、夏の甲子園です。日本の夏の風物詩として、数々のドラマを生みだしてきました。テレビをつければ生中継でもスポーツニュースでも必ず目にするし、新聞やネットでも盛んに取りあげられ、マスコミは他社が取りあげていないドラマを血眼になって探しています。本当はマイナースポーツにも、いろんなドラマがあるんですけどね。一般の人の目にまで届いていないだけで。でもこの届くか届かないかの差がとてつもなく大きい。

甲子園と箱根駅伝。どちらも日本中が注目するコンテンツであり、その功績と同じくらい、批判が多いのも事実です。多くはビジネスやお金が絡んだ大人の事情だったりする訳ですが・・・勝敗にこだわり過ぎるために選手を故障させてしまったり、燃え尽きてしまってそこで競技を辞めてしまったり。

でもね、少なくともやってる本人たちにとって、そこまで打ちこめる目標を持てるってことはとても幸せなことだと思うんです。逆に言えば、その憧れの舞台がなければ、競技を始めなかった選手もたくさんいるんだし。だからこういう人気イベントは少なくとも無いよりはあった方がいい。

じゃあヨットではどうでしょう。日本ヨット界で最大の人気イベントといえばインカレですね。以前も書きましたが、インカレは箱根駅伝と非常に良く似たヨットレースだと思います。純粋にヨットレースとして見れば突っ込みどころ満載なんですが、ショーとして良くできてる。ドラマが生まれやすいし。

いまの日本のセーリング環境だと、OPの頃から世界で活躍して、将来はオリンピックでメダルを狙えるような才能を持つ選手たちも、高校を卒業すると大学のヨット部に入る以外に選択肢がありません。理想を言えば、学連でスナイプや470に乗る以外の選択肢もあるべきだと思います。でも実現するには時間がかかるし、学連ヨットの中でも本人の心がけしだいで世界に通じる活躍をすることも夢ではありません。きっと甲子園や箱根駅伝も同じで、心がけが一番大事なんです。

僕は学生の頃から、「インカレは通過点に過ぎない」と言って憚りませんでした。必ず将来世界で活躍するセーラーになると誓っていたので、インカレに出たこともない一年生の頃から、「オレはインカレごときで緊張なんかしない。通過点に過ぎないから」などと本田圭佑ばりのビッグマウスな男でした。

でも、そう自分に言い聞かせ続けることで、本当にインカレでも緊張しなかったし、実際インカレ優勝したけど、それは単なる通過点になりました。自分の意思を強く持ち続ければ、インカレで燃え尽きてしまうことなんかないし、それくらいの意思がある選手じゃないと、世界で活躍するセーラーにはなれません。

せっかくの人気イベントなんだから、最大限に盛り上げて、そこから未来のスーパースターたちが生まれてくることを願いましょう。若いってホント素晴らしい。可能性は無限大だよ。

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