今年のF1で圧倒的な速さを見せつけているメルセデスAMGペトロナスチームの新型フロントウイングに衝撃を受けました。なんだこれ!?
フロントウイングの形は昔から各チームの特徴が出るところですが、それにしてもこの形状はぶっ飛び過ぎてる。素人には抵抗が増しそうにしか見えないんですけど・・・
どうも彼らが狙うのは、あえての乱流のようです。層流だけでは剥離や翼端渦を解決しきれないので、すぐ後ろにあるフロントタイヤに流れる空気を整流する意味も込めて、複雑な計算をガリガリやった末に導き出されたみたい。ルール上フロントウイングは1枚しか許されないそうだから、これで一体成型されているってことなのかな。どうやって作るのかもさっぱり分かりませんw
人間って凄いですね。限られたルールの中でもここまでできるのかと。次回のアメリカスカップは、すったもんだの末にAC62からAC48のワンデザインルールに変わりました。ワンデザインといっても、フォイル形状やその制御については自由な部分もあるようですが、それにしてもACがワンデザインというのは個人的に残念でなりません。
ボルボも今回からワンデザインになり、レース自体は接戦が続いて面白くなりましたが、どうしても萌えてこない自分がいます。デザイナーもセーラーも少なくて済み、キャンペーン費用は大きく削減されると思いますが、その分チーム数が増えないことには、セーリング界全体にとって損失面も大きいと思います。
もちろんワンデザインのいい面もたくさんあるのは分かるし、特にオリンピッククラスには向いているのも事実です。あくまで使い分けの問題。
たとえばF1がワンデザインになったら?道具の開発がそのまま市販車の商品開発にもつながるんだから、自動車メーカーにとって、そもそもの参戦意義を失うことにもなりかねません。オラクルの90フィートトリマランや、前回のAC72のド迫力バトルに魅了され、これでこそアメリカスカップと思っていただけに、AC48には拍子抜けしました。願わくばこの予想をいい意味で裏切る進化を見せて欲しいところです。
乱流翼か・・・モスのフォイルに活用できないかなw