Never stop sailing

カテゴリー SAILING

デイリーセーリング中嶋さんがアップしてくださった全日本モス最終日の映像です。自分がモスに乗ってる映像をこんなにたっぷりと外から撮っていただいたのは初めてかも知れません。中嶋さん、大変お忙しい中ありがとうございました。

先日ちょっと意地悪な質問をされたことがあります。「470をやってた頃は世界のトップを目指してやってたと思うけど、ナクラではどういうモチベーションでやってるの?」

これは暗に、いい年して体力もあの頃より落ちてるのに、なんでまたオリンピックに挑戦しようと思ったのか、470では無理でもナクラならオリンピックに出られそうだからか、そういう意図の質問だったと思います。あぁそういう風に見られているのかと落胆しました。

自分で言うのも変ですが、20代の時より30代の時より、僕はいまの自分が一番セーリングが上手だと思っています。セーリングスキルというのは海の上でのバランス、セールトリム、ステアリング技術はもちろん、経験、道具に対する知識、体力、英語力など、非常に多岐に渡る項目の総合力です。

その総合力で言えば、470のキャンペーンをしていた12年前の自分よりもいまの方が遥かに上です。そしていまナクラやモスで戦っている相手も、あの頃に比べてなんら遜色ないどころか、むしろよほど手強い連中です。470よりも楽な舞台だなんて思われてるとしたら、とんだ勘違いだと言わざるを得ません。だから質問には「セーリングを突き詰めたいという気持ちの延長でやっている」と答えました。

決して誤解しないで欲しいのですが、僕は470やスナイプも大好きですよ。16歳でセーリングを始めて以来、ずっと470やスナイプでセーリングスキルを磨き続けてきました。ベーシックなスキルを高めてきたからこそ、マルチハルやフォイラーのような高速なフネにも乗れるわけです。

フネが速くなればなるほど、一瞬の判断力や反射神経がよりシビアに求められます。だからこそ面白い。やって来たことのその先にもっと面白そうな世界が見えるんだったら、やってみたいと思う方が自然じゃないでしょうか。むしろ僕にはいまの日本のセーリング界の方が偏っているように感じられて仕方ありません。

スキフやマルチハル、フォイラーなどのハイパフォーマンスボートは単なる「イロモノ」や「キワモノ」じゃないんです。むしろ世界では完全にメインストリームになってる。このビッグウェーブはもう誰にも止められないでしょう。

折しもちょうどオリンピック強化委員会がユース世代のスキフ・マルチハル強化に本格的に取り組み出したところ。2020年の東京オリンピックに向けて、49erやFX、ナクラに挑む若者がもっともっと増えて欲しい。日本人には向いてない?冗談じゃない。先日のイェール・ワールドカップで牧野/高橋はトップ10に入っているんですよ?彼らはいままでアジアから誰も辿り着けなかった高みに登ろうとしています。もっと高く評価されて然るべきです。

僕はこれからも好きなセーリングを突き詰めていきたい。そしてセーラーとして成長し続けたい。若い子たちに、40過ぎのオッサンでもここまでできるんだという姿を見せたい。それが支えてくれるスポンサーや家族・社員・友人たちへの恩返しだと信じて。

コメント

コメント(4) “Never stop sailing”

  1. 橘 直美

    そのとうりだ!

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  2. umihiko

    よっ!

    中年の星!!

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