週末のバミューダACワールドシリーズはご覧になりましたか?僕は下田でのんびりしてて見てなかったんですが、アルテミスが勝ったと知り、全3レースのリプレイを観戦しました。
残念ながらこの映像はハイライトで、リプレイでも観戦するには専用アプリケーションから960円を支払わないといけません。しかも微風で1日しかレースが行われなかったので、同じ金額を支払うのはちょっと癪だったりしますw
それでも今回のバミューダラウンドは非常に見所の多いタイトなレースでした。ソフトバンクチームジャパンも随所に光るところを見せ、来年以降のレースに大きく期待できる内容だったと思います。特にアップウインドはかなり戦闘力が高い。問題はダウンウインドフォイリングの安定とジャイブにあるように見えます。
チームジャパンも頑張りましたが、今回の主役は完全にアルテミスでした。第1レースを途中大きくリードするも、フィニッシュ間際でオラクルに逆転され、意気消沈しそうなところに、第2レースのスタート直前にアンパイアボートと正面衝突!バウスプリットの先端が折れるほどの大クラッシュで、死人が出てもおかしくなかったと思います。スタートは延期され、大急ぎでダメージを確認するアルテミスチームは、折れたバウスプリットとステイを外し、コードゼロを降ろしてレースを続行する決断をしました。
そしてここからが凄かった。スタートから抜け出したアルテミスはダウンウインドでもリードを広げ、見事なフォイルジャイブを決めながら第2レースをトップフィニッシュ。そして続く第3レースでも最終レグでオラクルを逆転して4位フィニッシュ。僅差でこのバミューダラウンド優勝を決めたのでした。
ワンデザインのAC45Fでは、バウスプリットとコードゼロを降ろしたことによる軽量化と空気抵抗軽減の効果は小さくありません。アンパイアボートと正面衝突したことで、逆にアドバンテージが得られるなんて誰が考えたでしょう。勝負を諦めなかった彼らの見事なシーマンシップでした。
バミューダラウンドはアルテミスが取りましたが、2015年のシリーズ総合ではエミレーツがトップを走っています。モスの現ワールドチャンピオンで、49erで破竹の19連勝を続けているピーター・バーリング師匠の勢いはとどまるところを知りません。
2016年には4-6大会が予定されているそうですが、まだ公式にいつどこでとは発表になっていません。おそらく彼らACセーラーにとっての次の大きなイベントは、葉山モスワールドになるのではないでしょうか。恐ろしいことになってきました。プレッシャーでまた白髪が増えそう・・・