吾唯足知

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ストリズニャから2マイル先のシプナータに機走で向かうと、桟橋で係留ラインを持っておじさんが手招きしています。やたら商売っけのある人かなと思い、その辺にアンカリングするからと断りかけました。でも良く見ると桟橋にシースケープ18が2艇もあるぞ?ん?

なんとここは、かつてシースケープセンターとしてアドリア海クルーズの拠点に使われていた場所でした。いまはもうその活動は休止したけど、それでもシースケープ乗りたちに愛されて、みんなが自分の家のように帰ってくるそうです。一人でここで暮らしているヴィドさんもシースケープ18を楽しんでいます。

突然なんの知らせも無しにやってきたのに、お前は俺の友達だからいくらでもここに滞在していいぞだって。こんな地の果てまで来て、まさかこんなに歓迎されるなんて。よし、今日はもうここに泊まろう。2マイルしか動いてないし、セールも揚げてないけど、まぁいいやw

透き通った海で子供たちと時間を忘れて遊びました。そして夜はヴィドさんが素揚げしてくれたイワシとポテトサラダのご馳走。ワインまですべて地産地消です。まったく苦味のないイワシの素揚げの美味いこと!!

周りにはウン十億するメガクルーザーも浮かんでいますが、どれだけお金を払っても、空や海の美しさに変わりはありません。たった一人でここで生活しているヴィドさんとの会話は、まるで禅僧との問答でした。キレイな海があって、ヨットがあって、愛する家族がいれば、他に何が必要なんだ?

ヨーロッパは全体的にどん底の経済状態が続いていますが、それでも今回出会ったクロアチアの人たちは、とても心豊かに暮らしています。大きな感銘を受ける旅になりました。家族もみんな楽しんでくれているようで何よりです。

夜はまさに満点の星空。七夕の夜に天の川を見るって贅沢だなぁ。来て良かった!

明日はコルナティを1周してイェゼラに帰ります。

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