オラクル、だいぶいい感じになってきましたね。自信があるからこうして映像を公開しているんでしょう。よく映像を見ると、以下のことに気がつきます。

  1. クローズでも飛ぶっぽい (1:06)
  2. フォイルジャイブもできるっぽい (0:49)
  3. ウイングのフットを改造してる (1:48)
  4. スターボでしか飛んでない

1については、時間の問題だと思っていました。映像は飛んでいませんが、いかにもそれを隠したという編集です。きっと実際はエミレーツもオラクルも飛んでいるんだと思います。軽風で飛ばすと、見かけの風が前に回って、上り角度が悪くなり過ぎるという弊害があるのですが、きっと本番までにはフォイルやウイングのセッティングが最適化されて、風さえあればクローズでも飛ばしてくると思います。

2についても、エミレーツがフォイルジャイブ決めてるという情報があるので、オレたちもできるんだぜというアピールなのかと思います。この映像のジャイブがフォイルジャイブだとは思いませんが、きっと本番では飛びっぱなしでジャイブするんだろうことは想像に難くありません。

3は驚きました。ウイングの下端を延長して、クルーが完全に通れないように塞いでいます。これだと11人のクルー全員がウイングの後ろを通るしかありません。タックジャイブの際には隊列をなして行進するのかな。誰か転んだら、後ろが詰まっちゃうよ。そこまでして塞ぐほど、この部分の乱流が大きいということでしょう。

自信を取り戻したようなオラクルですが、僕の見立てだとエミレーツの方がまだまだ速い。1号艇で最初に飛んだ頃のエミレーツに追いついたかどうかくらいでしょう。

ただし、オラクルはまだ1号艇。しかもスターボ側のフォイルはいまだにトリマランのダガーを改造したタイプです。ずっと左右非対称なフォイルでトレーニングしています。それが理由なのか飛んでいるのはいつもスターボ。つまりポート側のフォイルでしか飛んでいません。これが何を意味するのか。

オラクルの最大の強みは、ルイヴィトンカップに出る必要がないこと。最後の最後まで隠し球を持てる。そこが他チームにとって不気味な部分です。2号艇をいつ進水させるのかすら全然聞こえてきません。

やっぱりACは面白いですね。戦争が科学技術を進化させるように、ACはセーリングの科学技術を進化させてくれます。9月にはとんでもない戦いを見せてくれることでしょう。いや、とんでもないのはアルテミスだけだw カップ史上初の空中戦になることは間違いありません。

コメント

コメントする




«   »