エミレーツ対ルナロッサ、2度目の直接対決が行われたルイヴィトンカップ。初戦では5分以上の差を付け、公式記録でルナロッサをDNFにするほどの速さと上手さを見せつけたエミレーツでしたが、今回は更に呆れるほどの差を感じさせる結果となりました。

2艇を見ていると、直線のマックススピードは大差ありません。しかしまず動作が違う。特にジャイブの安定感が決定的に違い、ジャイブ毎に3艇身から5艇身の差が開いているように見えます。それとクローズの上り角度が全然違う。ルナロッサはラルったときの角度の落ち方がとても大きい。レグを重ねる毎に、上りでも下りでも確実に同じくらいの差が開いていくので、この差を埋めるのは容易ではないでしょう。

今日は最初の上りレグでエミレーツのジブが落ち、レースの大半をジブ無しで戦うという波乱が起きましたが、それでもエミレーツの優位は揺らぎませんでした。普通のヨットではジブを失って戦うなんて考えられませんが、ウイングセールの場合、トリムを変えるだけで、ジブが無くてもほとんど変わらないVMGを維持できます。2010年の対アリンギ戦でオラクルが実証済みです。

ちなみに今回、まだ一度もジェネカーが使われていませんね。練習ではジェネカーを張っている映像もありましたが、よほどの軽風でない限り、使われることはなさそうです。10ノット以上の風ではジェネカーを張ると抵抗が増して遅くなっちゃうらしいです。確かにジブすら無くてもいいくらいだから、ジェネカーなんて必要なはずがありません。

ちょっとこのままだとつまらない展開ですね。何が不安って、エミレーツにとって、こんな不甲斐ないルナロッサでも一番の強敵かも知れないということ。アルテミスはまだフネ作ってる段階だし、AC72を飛ばしたことがないんだから期待する方が酷ってもんです。じゃあ2ボートテストを重ねているオラクルはというと、うーん、どうですかねぇ・・・ルナロッサとなら良い勝負するんじゃないかというのが僕の見立てです。オラクル対ルナロッサなら面白いレースになりそうですよ。でもこの2チームがレースをすることは無さそうだなぁ・・・

すでにルイヴィトンカップの行き先が見えちゃった以上、せめてカップ本戦では、抜きつ抜かれつの痺れる戦いを期待しましょう。

それにしても、道具も乗り手も進化の度合いが半端ないですね。飛んでるよ!ってビックリしたり、飛んだままジャイブしたよ!ってビックリしたのも最初だけで、日に日に驚きが当たり前になっていきます。50ノット出すのも時間の問題かも知れません。

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