Cクラスカタマランをご存知ですか?限定規格のクラスで、2人乗りのカタマランであれば、モスのように自由にデザインできるクラスです。一人乗りのAクラスは特にオーストラリアで盛んで、一度このブログでも取りあげました。Cクラスは別名、リトルアメリカスカップとも言われ、造船と操船の技術の粋を集めた連中が歴史あるカップを奪い合っています。その名の通り、アメリカで盛んなクラスだったのですが、本家アメリカスカップにカタマランが採用されたときから各国が力を入れ始め、今年の9月22−28日に開かれるワールドには7カ国から参加がある予定です。
なかでも注目されるのがフランスのグルパマ。ボルボオーシャンレースを制した勢いをそのままに、スキッパーのフランク・カマスはナクラ17やフライングファントム、そしてこのフォイラーCとかっ飛びまくっているからです。
このCクラスでは30年くらい前から既にウイングセールが搭載されていました。でもフォイルは通常のカーブドフォイルが主流で、前回大会まで飛ぶフネはいませんでした。今回はこのグルパマの他にも何艇か飛ばしてくると思われます。迎え撃つアメリカ勢は飛ばさずに勝つと言っていますが、アルテミスの二の舞になるかも知れませんね。
飛ぶフネと飛ばないフネの最大の違いはダウンウインドです。スピードが上がれば、それだけアパレントが前に回り、より下に落とせるからです。スピードも角度も有利なんだから、飛ばないフネには為す術がありません。逆にアップウインドでは、速いフネはその分どうしても角度が悪くなります。だからAC72でも上りは飛んでいませんね。飛ばせば飛べるみたいだけど。
エミレーツもオラクルも練習ではアップウインドでも飛ばしています。でもレースではまだ飛ばさないところを見ると、まだVMGが悪いのか、それともカップ本番の隠し球にしてるのか・・・
9月はACも楽しみだけど、リトルACもとても楽しみです。