セールフォーゴールド最終日。南東から20ノットオーバーの風が入っていますが、メダルレースはポートランド湾内で行われるので、予定通り全クラスのレースが滞りなく行われました。

僕らにとっては未体験ゾーンの強風。でもこの2週間で学んだことを発揮するには最大のチャンスです。スタートはそつなく出て、多少のバタバタはありながらも、6位で上マークを回航。ところがここで惜しくもマークタッチ。この風で360度ターンかよ・・・

なんとかペナルティーを解消し終えてジェネカーアップ!ズバババババ、ジャイブ!ズバババババズブーーーーン、撃沈w

すぐに起こして走り始めたのはいいけど、僕のトラピーズのショックコードが千切れていて、宙を舞っています。止まって取ろうとしたけど、これが風が強くてどうしても取れません。しかたなく2上は和歌子だけトラピーズ出て、僕はハイクアウトしましたよ。なんだかエスエスに乗ってるような気分でした。

そんなことやってる間にトップ艇団に周回遅れにされ、彼らの3上と僕らの2上が同時に。おお、気分だけトップ集団だぜ。よし、ジェネカーアップ!ジャイブ!今度は上手く行ったぞ。ズババババ、あーでもちょっと足りないからもっかいジャイブしよう。おりゃ!あーーーーーー、轟沈w

この沈を起こした時点で、メダルレースのリタイアを決めました。全力を尽くしたけど、20ノットオーバーではまだこれが実力です。仕方ない。

さぁ運営艇にリタイアを告げたし、せっかくの風だからもう少し居残りで練習してみよう。おお、クローズ速い!かなりいい感じ。よしジェネカー張ってハーバーに帰ろう。ズババババババババズブーーーーーーーン、爆沈w

強風のダウンウインドではとにかくスピードを落とさないことが必須です。スピードを落とした途端にアパレントが後ろに回って、強烈なバウ沈をくらうからです。速く走れば走るほど安定する。でもそれがまだ難しい。どこがナクラの限界点なのかの見極めができません。やばい!と思っても意外に大丈夫だったり、これは大丈夫だろうと思ったら全然大丈夫じゃなかったり。こればかりは経験を積まないと体得できないんでしょう。

この2週間で僕の体は全身青あざだらけ。今日は何かにぶつかって目尻まで切れたので、試合の終わったボクサーみたいにボロボロになっています。モスを始めたばかりの頃もそうでした。こうして痛い思いをして身体が覚えて行くんです。

IMG_4475今日でレースは終わり、8位という結果に終わりましたが、そんな数値には何の意味もありません。僕らはこの2週間、世界で最も上達したナクラチームだったはずです。たくさんの成果とたくさんの課題を残し、初めてのナクラ合宿としては素晴らしい収穫だったと自負できます。これもひとえにサポートをしていただいたアビームコンサルティング株式会社、穴を埋めてくれている社員、最愛の家族、そして最高のパートナーである和歌子のおかげです。ありがとうございます。

明日は一日休養を取り、その後3日間は2人だけで居残り練習をします。今回得たものをしっかりと再確認する貴重な時間です。最後まで一日一日を大事に過ごしたいと思います。

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