サンタンデール11日目。最も厳しい洗礼を浴びました。今日も朝からピーカンの青空でいい風も入っており、絶好の練習日和。張り切って海に出たのは良かったんですが・・・

マリーナは小さな湾に面していて、そこから外海に出るには、潮の速いチャネルを抜けて行く必要があります。水深が浅いので波長の短い、いやな波が立ち、さらにスロットル効果なのか風もこのチャネルが一番強い。そこをタック練習しながら出て行き、一度湾内に戻ろうとジェネカーアップ。

ダブルトラピーズに出た刹那、ザブーン!思いっきりノーズダイブして2人で前に吹っ飛びました。わお、激しいな。沈を起こしても元気が有り余ってる僕らは懲りずにジェネカー張ってジャイブ。今度はフネを回し過ぎてオーバーヒール沈。和歌子ごめん・・・

またも懲りずにジェネカーを張ってジャイブ。今度は僕がトラピーズに出るのが遅く、再びオーバーヒール沈。ぶっ飛んだ和歌子はバウスプリットに激しくぶつかり、そのまま宙づり。なんとかフックを外しましたが、トラピーズリングとハーネスのフック、それにバウスプリットが曲がってしまいました。

そして何より和歌子がこの時の沈で激しく左肘を打撲。痛みに顔を歪めています。練習を切り上げてハーバーに向かおうとフネを向けますが、途中のビーチの近くでとどめの沈。あまりにビーチが近く、そのままあっという間に打ち上げられてしまいます。なんとかマークが機転を利かせてボートで引き離してくれ、そのままハーバーバックし、本日の練習も強制終了となりました。

IMG_4765.JPGメディカルセンターで応急のアイシングをしてもらい、大学病院へ。レントゲンを撮り、骨に異常がない事が確認出来たときはホッとしました。それでもひどい打撲で、数日の安静が必要なようです。

スキッパーとして、クルーに怪我をさせてしまったことは非常に残念で、責任を感じます。今日もしヘルメットを被ってなかったら、もっと深刻な怪我をしていたかも知れません。あらためて海に出る上での心構えを痛感させられました。乗員艇体を無事に陸に帰すことが船長の最低限の務めです。今日の僕は船長失格です。

セーリングの場合、速く走ることと安全に走ることとは相反しません。むしろ速く走る方がコントロールを失わず、フネにかかるロードも少なくて安全だったりします。特にカタマランはそう。僕に出来る事は、痛い思いをしたこの経験を忘れず、いろんなテクニックを身につけて、速く安全に走れるよう成長することだけなんです。

明日は和歌子が乗れないので、トップ連中がどんなマニューバリングをしているか見学しに行こうと思います。

コメント

コメント(2) “ボテボテボテボテボテ”

  1. 官兵衛

    相当ハードなボートなんだな‼
    和歌子が骨折しないで安心したぞ ( i _ i )
    焦らずに一歩づつ進め!アミーゴ!

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    • hiroki

      なかなかハードボイルドですぜ、アミーゴ。
      少なくとも2人とも元気です。怪我だらけだけどw

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