サンタンデール12日目。いまイギリスやフランスのチームは一時帰国していて、海上に出るナクラの数は少なくなっています。それでもオーストラリアチームと地元スペインの英雄、イケール・マルチネス/タラ・パチェコが合同練習をするというので、これ幸いとマークと2人で見に行きました。
オーストラリアは大ベテランのダレン・バンドック/ニーナ・カーティスを始め、非常にレベルの高い4チームを揃えているのですが、その中にあってもイケールたちはワンランク上の走りを見せていました。アップウインドでは波に当って失速しないよう、少しヒール角度を大きくし、後ろ目に乗っていたのが印象的です。
メインシートはクルーのタラがトリムするのですが、イケールはずっとカニンガムを握ったままトリムし続けています。メイントリムよりもカニンガムトリムの方が多いんじゃないかな?それくらい頻繁に出し入れしていました。ヘルムスマンは片手が開いているので、カニンガムを持った方が体も安定するし、クルーがトリムするより遅れないので、ずっと効率的なはず。さっそくマネしてみようと思います。
直線の走りよりも、いまの僕らの最大の課題はマニューバリングです。タックジャイブの安定感がトップ選手たちとは段違い。彼らのタックジャイブは僕らの半分以下の時間で終わります。当然失速も少ない。あのマニューバーを身につけるには、何度も繰り返し繰り返し練習するしかありません。
怪我してしまったのは自分たちのミス。そのことを悔やむより、この乗れない時間をどう有意義に過ごすかに神経を注ぎたいと思います。