合宿2日目。午前中は陸上トレーニングで汗をかき、午後は軽風でしたが、みっちり海上練習しました。ずっと脳内でイメージを描いてきた甲斐あって、最後にメルボルンで乗ったときよりも余裕を持って乗れています。

マイアミワールドカップは最終日を迎え、ナクラもメダルレースが行われました。優勝したイタリアチームの走りからまたイメージを得て、明日からの練習に活かして行こうと思います。

マイアミに注目が集まっている中、セーリング競技の今後を考える上で非常に大きなニュースが届きました。アブダビで開かれていた国際パラリンピック委員会の会議で、2020年の東京パラリンピックで実施される22競技が発表され、セーリングが除外されたことが判明したのです。

奇しくもマイアミではパラリンピックの3種目も盛況に開催されたばかり。昨年遠征したウェイマスやメルボルンでは、オリンピックを目指す選手たちの傍らでたくさんのパラリンピックセーラーを見ました。彼らは一つのチームとして、同じサポートを受け、同じユニフォームを着て、強風の中でも颯爽と海に出て行きます。あまりにも自然で、障害を持っているとは気づかないほどです。よく見ると膝から下が義足だったり、片手がなかったり。

彼らが海の上を自由に走り回る姿を見るたびに、セーリングの素晴らしさを誰かに誇りたい気持ちになります。パラリンピックスポーツとして、セーリングは最適なんじゃないかと思っていました。それだけに今回の除外決定は非常に残念でなりません。

あらためてセーリング競技の認知度の少なさに危機感を覚えます。どんなに当事者たちがその競技を愛し、心から楽しんでいても、そのことを多くの人々に知ってもらう努力をしないと、突然こういう形で活動の場を奪われることが起こり得るんです。

自戒の意味もこめて言いますが、現在オリンピックを目指している選手たちの活動が、セーリングを知らない人たちにどれほど伝わっているでしょうか?かつて銀メダルと銅メダルを獲っているにも関わらず、オリンピックにセーリング競技があることすら知らない人がたくさんいます。そういう状況が変わらない限り、いつまでもセーリングはマイナー種目であり、オリンピックから外されるかも知れないと脅え続けなければなりません。

今回の決定を覆せるチャンスがあるのかどうか。そう簡単ではないとは思いますが、反対署名を集めているサイトがあるので僕も賛同しました。かつてウインドサーフィンが外された時も同様の反対運動が起き、結果ISAFの決定が覆った実績があります。東京オリンピックの海面で、パラリンピックセーラーたちもセーリングできることを願っています。

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