Keel less journey

カテゴリー SAILING

単独無寄港世界一周レース、ヴァンデグローブ。3位を走りながら大西洋のアゾレス諸島沖でキールを失ったヴィアバック・パプレック3のジャン・ピエール・ディックが、なんとキール無しで2,500マイル以上を走り4位でフィニッシュしました。優勝したフランソワ・ガバーに勝るとも劣らない数の観客が彼の帰還を迎え、前人未到のチャレンジ成功を讃えました。

vp3-finish-040213-2226-r-644-0レース中盤ではトップを快走した時もありましたが、お気に入りのジェネカーを海に落としてしまい3位に後退。そこからはヒューゴ・ボスのアレックス・トムソンと白熱した3位争いを繰り広げ、レースの90%を終えた1月21日にキールを失うのです。これほど不運な男も珍しい。

60フィートのヨットにシングルハンドで乗っていて、キールを落としたら、まず普通は転覆します。そして当然レースはリタイア。しかし彼は転覆を免れ、急いでセールを下ろし、ウォーターバラストを満水にして、再帆走を始めたのです。キールは失っても2枚のダガーボードがあるので、最低限の安定性は得られるでしょうが、風上には進めないと思います。ヒールがまったく起きませんから。全長60フィートの巨大なディンギーみたいなものです。

アゾレス諸島からなんとかキール無しでフィニッシュを目指しますが、イベリア半島北西端のフィステーラ岬をかわせるかどうかが瀬戸際でした。ここをかわせなかったら、リタイアだったでしょう。なんとかギリギリかわした時にはすでにキール脱落から10日が経っていました。この間ほとんど睡眠をとれなかったはずです。岬の裏に回ってアンカリングし、疲れ切ったカラダを休めながら、フィニッシュに向かって再帆走できるコンディションを待ちました。

3日後の2月3日、後を追うライバルたちが同じ緯度に並ぶ頃合いでアンカーをあげ再帆走開始。最後の250マイルを走り抜き、前代未聞のキール無しでのフィニッシュを果たしたのです。なんたる精神力。なんたる危機対応能力。同じセーラーの端くれとして、心から尊敬します。あんた男だよ。かっこいい。

今回のヴァンデグローブは、最短記録といい、トップ2艇のデッドヒートといい、キール無しのフィニッシュといい、伝説として後世に語り継がれる大会となりました。ボルボでもフランスのグルパマが勝ったし、冒険レースではフランスの勢いが増すばかりです。

昨日から次男の晴人が熱っぽく、じん麻疹まで出たので心配してました。もし朝になって復活してたら、子供たちをお祖母ちゃんに預かってもらってHMYCのクラブレースに夫婦参戦する計画もあったのですが、朝の体温は39.6度。とてもヨットレースどころじゃありません。こりゃ大変だ。

救急病院で診てもらったところ、まだ発熱して間もないから検査しても意味が無いとのこと。午後になっても熱は下がらず、ついには熱けいれんを起こしてしまいました。声をかけても反応がありません。ぐったりしています。救急車を呼びすぐに横須賀市民病院へ。

とりあえず大事には至らず、検査の結果はA型インフルエンザ陽性でした。あーやっぱり。とりあえず原因がわかってホッとした気持ちと、長男長女にうつるんじゃないかという不安が交錯します。複雑・・・

haruto_a40度も熱あるくせに、傍目には意外に元気で、ご飯も食べてます。これから数日は晴人の治療と、新たな感染者を防ぐ日々。いまさらながら家族全員でマスク装備してます。

ひとつ言えるのは、今日だけはヨットに乗らないで正解の日だったということです。ハルちゃん早く元気になーれ。

Storm chase!

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今年から始まったレッドブル主催のストームチェイス。世界中から選りすぐられた10人のウインドサーファーが、その名の通りストームを追いかけて、命がけのパフォーマンスを競い合います。

記念すべき第1回はアイルランドのケリーにて、最大風速74ノットの中で行われました。イヤあなたたち、頭おかしいでしょ。最初から飛ばしすぎなんじゃねーの?

公式サイトによると、2013年中に全3戦が予定されているそうです。風力10以上のストームでしか開催されないので、いつ開かれるかは天気予報次第。世界中に7つの候補地を置き、ストームが来そうな予報が出ると、48時間前に開催が決定されるそうです。それから24時間以内に選手、スタッフ、道具の全てが現地に集められるんだって。

なんと日本も候補地の1つに選ばれてます。確かに台風シーズンの日本なら、ふさわしい舞台を用意できそうですね。メチャクチャ面白そうだけど、見に行くのが大変そうw

vsr repaired無事に作業が終わりました。ビルジの原因となる水抜き穴を塞ぎ、燃料タンクを戻し、コンソールをかぶせ、すべての配線を繋ぎます。もう2度とビルジが入らないよう、シーカフレックスを3本使ってきっちりシーリング。これでもう大丈夫なはず。

他にも気になるところはついでに点検整備しちゃいましょう。油圧シリンダーのグリスアップ。燃料フィルターの位置変更。来た時よりも美しく、乗りやすくがモットーです。シーカが乾いたら、チューブにエアーをパンパンに入れ、デッキを掃除しておしまい!

最近オリンピックキャンペーンを始めたいという相談をよく受けます。そういう時期なんでしょうね。昨日もある選手とそんな話をしました。オリンピックを目指すというと聞こえは良いけど、お金の面でも時間の面でも膨大な犠牲を払う覚悟が必要なので、深く考えれば考えるほど不安が大きくなる気持ちも分かります。

逆に分からないのが、キャンペーンできる環境が見つかればやりたいというパターン。最初からそんな環境ある訳ないって。仕事もせずにヨットの練習するだけで給料もらえて、遠征にも行けて、道具は全部支給されて。そんな夢のような話はありえないと思った方がいい。

オリンピックキャンペーンって、オリンピックに出るための手段なはずなのに、ともすればそれが目的になってしまいます。環境を作る事が大事なんじゃなく、どんな環境でも上手くなりたい、速くなりたい、負けたくない、そのほとばしる思いが先にないと、環境に見合う結果は残せないんじゃないかな。

僕も実業団で470をやってた時期があります。ナショナルチームに入って海外遠征にも行かせてもらって。いま振り返れば、そういう自分に酔ってたなと思います。でも世界の舞台に出たら、そんな肩書きや環境なんて誰も気に留めません。普通にそのへんの高校生に負けたりしてホント凹みます。速いか遅いか、それだけの世界ですから。

肩書きを捨てて個人として世界に挑んでみたくなり、会社を辞めて5年間、ヨットだけの生活をしました。何かを得るには何かを捨てる覚悟がいる、そこまで賭けた人間じゃないと辿り着けない所があると信じていたからです。最終的にオリンピック代表を逃しましたが、全身全霊で世界に挑んだことには一切悔いありません。

これからオリンピックを、世界を目指そうという若いセーラーのみなさん。同じ夢を持っている競争相手が世界中にたくさんいることを忘れないでください。挑戦できるチャンスは人生でそう何度も巡ってきません。夢を叶えられるのは、一番強く願った人だけです。

チャンス到来

カテゴリー BUSINESS

IMG_2242VSR5.8Rのお客様からビルジが入るとの相談があり、点検修理を請け負いました。デッキに水を張ってドレンコックからエアーを入れ、原因を究明。コンソールもシートも燃料タンクも全部取り去ります。

日本総代理店になってから8年。これだけたくさん販売すれば、いろいろと修理やトラブルも出てきます。でもその一つ一つに真剣に向き合うことで、自分たちの修理スキルも上がるし、今後の改良点としてフィードバックすることもできる。だからクレームはチャンス。これはビッグチャンスだぜ。

さぁきっちり問題を解決して、喜んでもらえるように頑張ろう。

IMG_2240横浜港の大桟橋、通称「くじらのせなか」にて。あまりに気持ちのいい天気と開放的な空間にシャッターを切る嫁さんを後ろから撮ってみました。

8年あまりも神奈川県民でありながら、横浜には数えるほどしか行った事ありません。今日は展示会の関係で珍しく横浜の海沿いを歩きましたが、新しい街並みと、昔からの変わらない街並みが融合して、独特の魅力を感じました。いまさらですが・・・まさにクレイジーケンバンドの世界だなと。いいね!

ありがとう3707

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IMG_2236帰国してからずっと待ち望んだ風がやっと吹きました。天気も良いし、飛ぶしかないでしょう。鈴木くん、今日は業務として飛ぶぞ。つきあいたまえ。

ワンジーでつかんだことを再現できるか確認するのが目的でした。が、そう甘くはなかった。真夏のシドニーでつかんだ感覚は、真冬の相模湾ではなかなか再現できません。いくらウェアが進化して寒さを感じないとはいえ、それでも身体の動きは固くなるし、感覚が鈍くなるんだということを認識させられました。

3年乗ったこのフネともお別れです。このフネで初めて全日本に勝ったし、30ノットも越えました。思い入れも強いのでちょっとセンチな気分になった月曜日でした。バカですね。そんなことより仕事しろ。はい。

世界一過酷と言われる単独無寄港世界一周ヨットレース、ヴァンデグローブの先頭艇がフィニッシュしました。優勝艇マシフのスキッパー、フランソワ・ガバーは29歳の若者です。

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フランス西岸のレ・サブレ・ドローヌをスタート後、大西洋を南下して喜望峰を回り、インド洋、太平洋、南氷洋を経てケープホーンを越え、再び大西洋を北上して同じ町に戻ってくる。たった一人で60フィートの巨大なフネを駆り、誰の助けも借りず、どこの港にも寄らずに地球を一周してくる。そんなシンプルで、荒唐無稽なヨットレースです。

8回目の今回は、歴史に残る名勝負でした。オーストラリア南方のあたりからマシフとバンクポピュレールの2艇が集団を抜け出し、その後ひたすら抜きつ抜かれつのマッチレース。常に2艇の差は2-3マイルという僅差の戦いで、世界中のフリークを魅了しました。優勝したマシフの記録は78日2時間16分44秒。25,000マイル以上走って78日ということは、平均およそ15ノット。これは途方もない大記録です。しかも2位でフィニッシュしたバンクポピュレールとの差は、たったの3時間17分12秒!マジありえなーい。

この手の冒険レースは、伝統的にフランス人の独壇場です。っていうか頭いかれてますよ。単独無寄港で世界一周ってことは、走りながら寝るんですよ?20ノットオーバーで走りながらオートパイロットに任せて寝られますか?寝られませんよね。30分くらいの睡眠を小刻みにとりながら78日の一人旅。気が狂うって普通。どんな神経してるんだ?すごすぎるわ。

トップ2艇の戦いばかりに注目が集まっていましたが、クライマックスでドラマがありました。3位を走っていたヴィアバック・パプレックが大西洋上でキールを失う大トラブル。なんとか転覆は免れて自走していますが、大減速を余儀なくされました。そこで4位を走るヒューゴ・ボスのアレックス・トムソンは迷う事なくコースを変えて彼の近くに寄り、前線通過するまで減速して並走したのです。

素晴らしい。これぞシーマンシップ。こんな壮大な冒険レースで覇を競う彼らを心から尊敬します。オリンピックやアメリカスカップもいいけど、こういうエピソードこそ子供たちに聞かせてあげたいなと思います。

ワンジー写真集

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昨晩は我が家でもつ鍋パーティー。今日は家族で凛子のフラ発表会、のちに回転寿司。家族水入らずのささやかな幸せの時間、といいたいところですが、常に魔神ブウも一緒にいて、完全に居候状態です。お前はオバケのQ太郎かと。

いまさらオバQの写真を載せるのもあれだしなになので、ワンジーで撮ってきたボートの写真でもご覧ください。

どうです?モス乗りってマニアックでしょ?フネをいじるのが三度の飯より好きな、僕みたいな人間にとって、こんな楽しいオモチャはありません。

実はいま乗ってるフネを手放すことにしました。来月早々には新艇が届きます。次のフネではああしよう、こうしようとアイディアが湧き出てきて、楽しみで仕方ない!艤装もだけど、デコレーションをどうするかも思案中です。レッドブルに替わる、もっと独創的でかっこいいフネにしたいと思っています。(プラダみたいな銀ピカにするとか、あえてウッド調にするとか)みなさんも何か良いアイディアがあればコメントで投稿して下さい。

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