タイトル奪還

カテゴリー SAILING

全日本モス2日目。昨晩のアルコールが抜けきらない頭と、階段を下りるのもきつい筋肉痛を抱えてヨボヨボとマリーナへ。予報通り朝はベッタリですが、これまた予報通りに昼前に南からシーブリーズが入り、文句なしのコンディションになりました。いつかまたモスワールドを日本で開催するなら、ここしかないなと思います。

10-12ノットの、誰もが楽しめる風域で4レース。初日の6レースと合わせて10レースが成立。おかげ様で3年ぶりのタイトル奪還となりました。ここのところ2連覇の脇永さんが不参加だったので、勝負としては楽でしたが、来月のワールドに向けて最高のトレーニングができたと思います。2位には社員1号の鈴木が入り、3位に地元のプリンス高橋洸志となりました。今回はレガッタ前にレポート担当を4位と決めていたのですが、その4位になった中川君が素晴らしい動画を作ってくれたのでここに貼ります。

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それにしても今回は19艇と参加が多かったのが本当にうれしかった!朝から晩まで、最高に楽しい全日本でした。モスは誰にでも乗れるヨットではないけど、一度この魅力に取り憑かれたら、離れられなくなる魔性の乗り物です。もともとヨットって万人向けのスポーツじゃないんだから、ある意味もっともヨットらしいヨットと言えるのかも知れません。来年はこの勢いで25艇くらい集めたいな。

この土日はモス全日本です。3年連続の浜名湖開催。何度来ても、ここビーチスマリーナはモスの天国であります。

秋晴れの空に爽快な南風。これ以上ない最高のコンディションで、初日から6レースもやっちゃいました。だって風が良かったんだもの。

今年の夏はまったくモスに乗れなかったのと、そもそもの運動不足がたたって、初日から全身の筋肉が悲鳴をあげています。しんどい。でも楽しい。

第1レースでいきなり、自慢のアジャスタブルワンドが根元からポッキリ折れリタイア。戻って予備のワンドに付け替え、今日のスコアはRET-1-1-2-1-1でした。2位は我が社員、3位に高橋ヒロシがつけています。

今回の参加は近年最多の19艇。少しずつですが、確実に仲間が増えています。来年は20艇を越えたいですね。

明日も風の吹くかぎり、たくさんレースをします。

20130920-午後092933.jpg素晴らしい秋晴れの空の下、また1艇のシースケープが葉山の海に浮かびました。ガデリウスホールディングス社所有のこの219号艇は、創業者の奥様の名前からガブリエラ・ガデリウスと名付けられました。

進水して、沖で特注のスウェーデン国旗柄のジェネカーを貼るガデリウス号。社長のヨスタさんは、はち切れそうな笑顔です。春に試乗会をした時にヨスタさんに言われた事がとても印象的でした。

「スウェーデンでは1ヶ月くらいしかないセーリングシーズンのために、11ヶ月間フネを整備するんだ。日本にはこんなに素晴らしい海があるのに、なんでもっとみんなセーリングをしないんだ?」

ホントその通り!維持費の高さだとか、漁業権の問題だとか、理由はいろいろあるんだけど、北欧の人たちの目には単純にもったいないと映るんだな。その感覚はヨット屋として引き継ごう。

横浜や都内から毎週末たくさんのセーラーが葉山に乗りに来ますけど、理想をいえば、もっと地域住民のセーリング人口を増やしたいですね。それでこそ真のセーリングの町。ウインドサーファーが町長のいまのうちに、何か仕掛けをしたいな。町がシースケープ買ってくれないかな。

なんてことを夢想した午後でした。今年はシースケープお買い上げのみなさんに、よくフネに慣れてもらって、来シーズンは集団でクルージングに出かけようと思います。楽しみ楽しみ。

ここ数日、ジュニアアカデミーの教本に載せるテキストを書いていました。子供たちにセーリングの奥深い魅力を感じてもらうために、ここ数年のレクチャーで語ってきたことをまとめたものです。基本的に子供の目にしか触れないテキストなので、小学生でも理解できるように、何度も添削を重ねてここまで仕上がりました。原稿を送る前に、先にここに載せるので、さらに分かり易く伝わりやすい文章へと添削していただければと思います。

ジュニアアカデミー用テキスト:仮題「地球がフィールド」

みなさんは普段練習している海が、世界中の海とつながっていると意識したことがありますか?朝マリーナから出て、夕方同じマリーナに戻る毎日では、あまり考えたことがないかも知れませんね。ヨットは必要な装備と風さえあれば、どこまででも走って行ける乗り物です。世界一周も夢ではないんですよ。

実際にヨットには世界一周レースがあります。他のスポーツに世界一周レースなどありません。セーリングは、あらゆるスポーツの中で最も大きいフィールドを持っています。あまりにも大きいので、セーラーは距離や速さを表すのに独特の単位を使います。みなさんもマスターして、一人前のセーラーの仲間入りをしましょう。

chartみなさんは、自分が広大な海のどこにいるのかを正確に伝えられますか?陸の上なら住所を伝えられますが、海の上には住所がないので難しいですね。でも陸上に地図があるように、海上には海図があります。そして海図にはグラフ用紙のように、縦横にたくさんの線が引かれていて、その線には角度が書いてあります。地球は丸い球の形をしているので、角度でしか位置を正確に表せないのです。南北方向の角度を緯度、東西方向の角度を経度といい、たとえば北緯35度15分20秒、東経138度25分30秒というように、細かい角度で自分のいる場所を表します。(ちなみに緯度ゼロは赤道、経度ゼロはイギリスのグリニッジ天文台が基準になっています)

では、地球の円周は何キロでしょう?もともとメートルという長さの単位は地球の円周を基準に決められました。赤道から極点までの距離の1,000万分の1が1メートルです。そして円周はその4倍なので4万キロになります。覚えやすいですね。でも昔からセーラーは、海上で距離を表すのにメートルではなく、マイル(正確にはノーティカルマイル、日本語では海里)を使います。なぜならマイルは角度を元にした単位だからです。

1マイルは緯度経度の1分にあたる距離です。1分とは1度の60分の1。海図のマス目はそのままマイルに換算できるから便利なのです。そして1時間に1マイル進む速さのことを、1ノットといいます。ヨットのスピードも、風速も、潮の流れも、海上ではすべてノットで表します。たとえば20マイルの距離を走るのに、自艇の速さが5ノットなら4時間で目的地に着くと分かります。じゃあ1ノットの向かい潮があったら?答えは5時間です。このように、海の上で距離と速さを表すにはマイルとノットの方がふさわしいのです。

みなさんも海の上ではマイルとノットを使いこなしましょう。1マイルは1,000万メートルを90度で割り、それをさらに60分で割った1,852メートルです。ちょっと覚えにくいですね。でも魔法の覚え方があります。カレンダーを見てください。1日の下は8日ですね?その下は15日で、その下は22日。1マイルの距離は偶然、このカレンダーの数字の1の位を並べた、1,852メートルなのです。そして1ノットとは時速1,852メートルなので、秒速にすると約0.5メートルになります。たとえば風速20ノットとは、約10メートル/秒ということです。そんなに難しくないでしょう?

earthこの地球全体の7割を占める海を、風という、地球が生み出す力を使って自由に走り回れるのは我々セーラーだけです。頑張って練習すれば、ヨットはどんどん速く走り、どんどん遠くまで行けるようになります。みなさんがいま練習で身につけている技術や知識は、いずれ大海原に出て行くようになっても、ずっと役に立つ大事な基本なんだということを忘れないでください。

ディンギーセーリングの頂点はオリンピックや世界選手権ですが、もっと大きなヨットでは世界一周レースをしている人たちもいます。その人たちにとってセーリングはスポーツというより冒険に近いでしょう。また、夫婦や家族でゆっくり、のんびりと世界一周をしている人たちもたくさんいます。その人たちにとってのセーリングは生活そのもの、人生そのものです。

セーリングの魅力は、セーリングを続ければ続けるほど深く、大きくなっていきます。みなさんは幸運にも、その仲間入りをしました。たとえ辛いことや苦しいことがあったとしても、その先に必ず大きな喜びが待っています。ご両親や指導者の方に感謝の気持を忘れず、長くセーリングを続けて、世界へ羽ばたくスケールの大きなセーラーへ成長してください。ヨットはみなさんの夢の続く限り、何万マイルでも遠くへみなさんを運んでくれるでしょう。

夏の終わりに、季節外れな宣伝ですが、今年出たザイクの新商品の中で、我々スタッフの最もお気に入りがデッキショーツです。すでにご愛用頂いている方たちも少なからずいらっしゃいますね。このショーツ、最高に履き心地がいいんです。軽くて、通気性が良くて、速乾で、そして何よりもよく伸びる。ポケットも3つあるし、ベルトもできるし、ベルト無しでもガーバーが付けられます。だから陸の上でも海の上でもホント快適なんです。

Men’s

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Women’s

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いままでのボートショーツやボーディーズも素晴らしい商品でしたが、快適さと機能性の両面で、このデッキショーツが最強であることは間違いありません。ホントは夏の初めに宣伝したかったけど、あまりに人気で入荷が少なく、今ごろになってやっと在庫が充実しました。来シーズンはこのデッキショーツと同素材のパンツも出てくる予定です。

今月末は東京国体。今年も僕らは国体会場でショップを出します。国体に参加の方で、ショーツをお探しの方は、だまされたと思ってこのデッキショーツを試着してみてください。きっと気に入っていただける自信があります。

40メガネ

カテゴリー PRIVATE

ついにこの日がやって来てしまいました。ラッキーレディーチームの誕生会。40歳を迎えるメンバーに与えられるのが、この40メガネなのです。宴の間ずっと、この格好でいつづけるという辱めを受けなければなりません。

たまたま出張で東京にきていた船澤ヤスも餌食に。なんと彼の誕生日は僕の1日前。したがって伝統の40メガネはヤスから僕へと手渡されることに。ああ母よ。あと1日早く産んでくれてさえいれば・・・

最大の問題は、このまま行くと次のネゴちゃんまで5年もこのメガネを保持しないといけないことです。30代後半でヨットと酒と女が好きな人、この愛すべきおバカたちの仲間になりませんか?楽しさでは、エミレーツやオラクルにも負けないチームですよ。

それにしても楽しい宴でした。集まってくれたラッキーのみんな、ありがとう!

The Ultimate Sailing

カテゴリー SAILING

アメリカスカップはいよいよ佳境です。僕が帰った時点で、残りのレースはエミレーツが全部取るかと思うほどの差がありましたが、オラクルが意地を見せて、かなり追いついてきました。今日の第9レースはオラクルがスタートからリードを徐々に広げて圧勝。そして第10レースは、今大会、いやセーリング史上もっともエキサイティングなレースだったといっても過言ではありません。ご覧になっていない方は、どうか20分だけ時間を作って、下の動画の1:23:00あたりからの第10レースをフルに観てください。

第10レースは前半リードしたエミレーツにオラクルがアップウインドで追いつき、まったく同時に上ゲートを回るという激アツの展開。同時にジャイブし、40ノットオーバーで近づく両艇!結果フィニッシュは16秒差でエミレーツが先着。対戦成績は7勝3敗。スコアボード上では7対1となりました。

エミレーツがカップを奪うまであと2勝。スコアで圧倒的に優位なのは変わりませんが、走りの優位性はだいぶ無くなり、完全に乗り手の勝負になってきました。ホントに面白い。レース後のディーン・バーカーのコメントが秀逸です。

「今日のレースを観ても、つまらないと感じる人は、何か他のスポーツを観た方がいい」

僕もホントにそう思います。最速のセーラーが最速のボートで競う。セーリングをこれほど熱い、エクストリームスポーツに変えてくれた今回のACには尊敬と感謝の念を禁じ得ません。ラッセル・クーツが最初に、サンフランシスコの湾内で、ハイテクカタマランによる40ノットオーバーのマッチレースを標榜した時、誰もがそんなの実現不可能だと思いました。しかし、いま両チームが見せてくれているレースはまさにクーツの描いた理想のレースそのものです。

オラクルはルイヴィトンカップが開かれている間、ずっと2ボートトレーニングして来ましたが、フタを開けてみると、エミレーツに全然敵いませんでした。しかしレースを重ねれば重ねるほど、驚異的な学習能力で、相手の走りに肉薄しています。いわばこのアメリカスカップ本番こそが、究極の2ボートトレーニングなのです。

その証拠に、いまや両チームともクローズで30ノットを超えています。僕が超低空飛行と表現した、スキミングと呼ばれるこの海面スレスレのフォイリングが、序盤エミレーツの大きな武器でした。おそらくルイヴィトンカップでは温存していたのでしょう。しかしオフの日も毎日練習にあてたオラクルは、すぐにこのスキミングもマスターしたし、タックのスキルも同等レベルまで上げてきました。ピークではクローズで34ノットとか出してますからね。どんだけー!

こうなってくると、最短であと2レースで終わってしまうのがもったいない。最終戦まで行って欲しい。できることなら、このまま勝敗に関係なくずっとレースを続けて欲しいくらいです。

台風が呼び込む北風で、予報通り朝から大荒れです。でも今日はとっておきのメンバーを集めたから大丈夫。ヘルムスには我が元相方、北京オリンピック49er日本代表の石橋アキラ。ミドルには石橋の高校時代のクルーで、石川国体優勝の岩田くんが来てくれました。30ノットでも怖くないとばい。

出港したらとりあえずパレード会場のマリノアへGo!。ところが僕らの順番が回ってくる前に、時間切れでパレードは終了してしまいました。よし、じゃあ練習するか!僕以外の2人は初めてのシースケープなので、誰よりも早くセールアップして練習することにしたのです。

他の参加艇がまだ機走でウロウロしてる目の前で練習開始。メインとジブだけで13ノット出てる!血が騒いだ僕らはもう誰にも止められません、ジェネカーアップ!ズバババババー

よっしゃみんな見てる見てる。完璧なプロモーションじゃないか。よし、ジャイブだ。バシーン。さすが元相方で49er乗り。初めてとは思えない見事なジャイブが決まりました。

気を良くした僕らは、全員フルハイクで再びリーチング。波に乗った!速い!前の波に追いついた!バキ!!!マ、マスト折れた!!

この瞬間に、僕らのタモリカップ福岡は終わりました。10年ぶりの石橋/後藤組のセーリングは、わずか5分ほどでディスマストという、とても僕たちらしい形で強制終了。折れるまでの刹那は最高のセーリングだっただけに残念でなりません。

結局この後、風が上がりすぎてレース自体も中止に。今年のタモリカップは横浜も福岡も台風の影響で中止となってしまいました。タモリカップも気の毒だけど、わざわざ福岡までマスト折りに来た僕もなかなかの気の毒さでしょう。

パーティーの席でタモさんに、「アメリカスカップ観戦を切り上げてまで、タモリカップにやって来たのに、マスト折りました」と報告したら、大受けしてくれたのが、せめてもの救いです。

さて、問題はなんで折れたのか。メーカーに写真と状況説明を送り、すぐに返事を得ることができました。曰く、シースケープのマストが折れるのは世界で3本目だと。ただし、過去の2本はどちらも折れる前にマストにダメージがあったのが分かっている。もっと激しいコンディションでもレースをして来たので、その程度で折れるはずがないとのこと。

そう言われてハッとしました。実は今回、小戸に到着してマストを降ろそうとした時に、マストが受けから外れてぶら下がってるのに気づきました。後ろの固定が緩んでマストがスライドしていたのが原因です。ロープがあるので落ちはしなかったものの、ブラブラ揺れながら走って来たみたい。当然マスト受けの支柱にガンガン当たりながら。

あー、やっちゃったと思ったけど、見た目には大丈夫そうだったから、そのままマスト立てました。そしてマストが折れたのは見事にそのブラブラガンガンのポイントでした…orz…

みなさん、フネの輸送は慎重に。高い授業料だけど、怪我がなかっただけでもラッキーでした。しばらくシースケープには乗れないけど、来年のタモリカップにはまたぜひ参加したいと思います。

20130917-午後064120.jpgタモリカップ前日の今日は、こんなお歴々とセーリングを楽しみました。舵を持つのは僕が高校のヨット部に入った時の主将、宮本先輩です。宮本さんとヨットに乗るのは、なんと24年ぶり。

ミドルには西南大学のヨット部OBの豊田さん。そしてバウは僕の修理屋としての師匠、プレ宮崎のトシさん。小戸らしい北北東のライトブリーズを受けて、とても気持ちいいセーリングでした。オッサンだらけですがw

いよいよ明日はタモリカップです。予報はド強風!大丈夫か!?

いざ福岡へ

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20130914-午前101526.jpg昨日帰国したばっかりだけど、ヨットバカだから行きますよ。福岡へ。台風?知ったこっちゃねー!

というわけで、タモリカップ福岡参加のみなさん、よろしくお願いします。明日14日は、誰でも試乗できます!

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