IMG_6217いよいよ開幕した江の島インカレの初日を観戦してきました。こんな僕ですが、実は母校ヨット部のOB会で、関東支部の副支部長という、なんとも微妙な役職を仰せつかっておりますw たまの江の島インカレくらい、OBらしいこともしなければ。

肝心のレースは470のスタート直後こそ北の7-8ノットが入っていましたが、そこから風は徐々に落ちていき、最後はベタの片ブレで混乱のコース短縮。途中でうっかりN旗をあげる運営艇がいたり、フィニッシュボートが規定のオレンジ旗を揚げていなかったりで、レガッタの第1レースとして成立させるレースだったか疑わしい内容でした。

そうした運営の不手際に対して救済の要求が出ましたが、結局は要求を出して、不利益が認められた艇だけが救済を与えられたようです。うーん・・・一度成立したレースを取り消すのは難しい?いえ、僕の経験では成立したレースでもレース委員会がキャンセルを断行したケースがありました。しかも世界選手権で。

途中でN旗を揚げちゃったり、フィニッシュが要件を満たしていなければ、キャンセルの理由に足るんじゃないのかな?しかもあれだけ風が落ちて片ブレてるし。

運営だって人間だからミスもある。風がどう変化するかも単なる予測なんだから外れる時だってある。ただ重大な間違いが重なり、公正なレースが行われなかったなら、勇気を出してキャンセルする判断も必要なのではないでしょうか。ましてレガッタの第1レースで、しかもスナイプは成立していないんだから。

とはいえ、その混乱の中で劇的に順位を上げてきた早稲田470は見事でした。早稲田の連覇がなるのか、それをどこか止めるのか。この週末はOBとして、同志社大学の活躍を祈っています。

願わくば明日からのレースで、誰もが納得のいく素晴らしいチャンピオンシップが繰り広げられますように。頼むから風よ吹け!

日曜日の練習風景。久しぶりにティラーにGoProを取り付けてみました。

モスのタックジャイブの難しさを、モスに乗ったことない人に説明するのは、これまた難しい。常に風が前に回っているので、ジャイブ中でも風は前から吹いてきます。ブームがまだ古いサイドにあるうちから、向こうのトランポリンに乗り移らなければいけません。頭では分かっていても、これができないんだなぁ。どうしてもできない。シングルハンドのヨットなのに、ダウンウインドでブームが出てるほうのデッキに移動なんて、常識が邪魔して体が動かないんです。

この常識を取り払って、思い切って早く移動できるようになれば、フォイルジャイブは簡単です。いまフォイルジャイブを練習しているモス乗りの方々は、何度も繰り返しこの動画を見て、移動のタイミングとティラーの切り方を身につけてください。

フォイルタックは、フォイルジャイブの10倍くらい難しい。クローズからほんの少しティラーを切っただけで、風向がやってきたような錯覚を覚えますが、実際の風向はもっと先。反対タックのクローズはさらに奥。そこからさらに落としたところが向けるべき角度です。そこに向けるまでは惰性しかないし、風は常に前から吹いてきちゃう。しかもタック前からアンヒールしてるので、体重移動のタイミングと量が絶妙じゃないといけません。

何回も沈して、何回も遠心力で吹っ飛んで、シュラウドに青あざを作らないとフォイルタックはマスターできないでしょう。かくいう僕もまだ成功確率は半分以下です。ワールドまでには8割くらいの確率に上げなきゃ。北風のいい季節になってきたし、たくさん練習するぞーっ!

オーナーが快く貸し出してくれた10年落ちのVSR5.4を、ピカピカに蘇らせるプロジェクトを勝手に立ち上げ、勝手に実行する一日でした。作業が終わる頃には日が暮れてしまったので、残念ながら写真はありません。ごめんなさい。

そういえば大西洋で艇体放棄したヒューゴボスは無事に回収できたそうです。良かった良かった。

相模湾周遊

カテゴリー PRIVATE

朝からの土砂降りの雨が昼過ぎにようやく小降りになったので、家族全員+大志の友達を加えて、真鶴へ向かいました。インカレ期間中に母校に貸し出すVSRを借りるためです。今年は江の島インカレなので、たまにはOBらしいこともしなくちゃいけません。

元々造船所だった真鶴マリーナには巨大なクレーンがそのまま残っていて、VSRなんぞスリング1本でひょいと吊り上げてしまいます。子供たちは大喜び。

葉山に帰ってVSRを切り離したら、もう夕食の時間。今月末で閉店するという、三崎の来来軒を目指しました。が!なんと閉まってる。仕方なくマグロの名店、くろば亭に向かったら、こっちももう営業終了の時間。結局そのまま三浦半島をぐるっと回って横須賀のいつもの高級寿司へ・・・

IMG_6210期せずして神奈川県を端から端まで周遊することになりました。13回目の結婚記念日だというのに、嫌な顔一つ見せない嫁さんに感謝です。不出来な旦那ですが、どうぞこれからも末長くよろしくお願いいたします。

ボスの悲劇

カテゴリー SAILING

スタートから1週間が過ぎ、大荒れの大西洋を南下しているトランサット・ジャック・ヴァーブル。リタイアしたり救助されたりで、艇団がどんどん減っていきます。

注目のヒューゴ・ボスは4日目に艇体のトラブルでレースを中止し、ラ・コルーニャを目指して微速で安全に走っていました。ところが今日、大波に巻かれて完沈。大急ぎでカンティングキールを振ってリカバリーするも、ディスマストに加えて、艇体に大量の水が入り、艇体放棄を決意しました。

ヘリコプターから救助されるアレックス・トムソンとギレルモ・アルタディル。救助隊員はノリノリだけど、救助された彼らの心境を思うと・・・もう、ちょっと、たまんないっすね。9月に進水したばっかりの新艇ですよ!

鳴り物入りでデビューしたフォイラーIMOCAでしたが、1週間が過ぎ、サフラン、ロスチャイルド、ヒューゴ・ボス、そしてサンミシェル・ヴィアバックの4艇がリタイア。唯一残っているバンクポピュレールこそトップを快走していますが、信頼性には大きな疑問符がついてしまいました。来年に迫ったヴァンデグローブに向けて、各チームは難しい判断を迫られそうです。

失敗は成功の母。挑戦があるから進化がある。アレックス・トムソンチームには、なんとか艇体を回収して、また痺れる走りを見せて欲しいと思います。

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素晴らしい北風に終日恵まれ、久しぶりに疲れ果てるまで飛びまくりました。出艇して1時間くらいは、カラダの動きが自分で言うのもなんだけどキレキレで、ほぼすべてフォイルタックが決まるほど。でも3時間を越えたあたりからグダグダで、タック沈しまくりw 体力の限界っす。

葉山新港にモスを置けるようになって、以前よりも気軽に出艇できるようになりました。ただ、以前よりもフネが放ったらかしになって、整備や改良が滞りがちになってしまうのが良くありません。家にある頃は、もっと頻繁に整備してました。モスはいじくってなんぼなのに、これではいけません。

今月中にレバーバングとシュラウドコントロール、カンティングコントロールを実現しようと企んでいます。この考えてる時間がホントに大好き。男の子にはたまらん趣味です。

最後の星

カテゴリー SAILING

去年からナクラ17にも挑戦している、2009年と2013年のモスワールドチャンプ、アメリカのボラ・グラリ。この動画ではなんとナクラでフォイラーカイトのボードを引っ張ってます。

2012年のモス王者、ジョシュ・マックナイトはナクラで鳴かず飛ばずでした。そのフネを中古で買った僕も、残念ながら鳴かず飛ばず。モス乗りのナクラ最後の希望がボラなんですが、どうかなー?

うっすら感じてたことだけど、モス乗りってあんまりナクラに向いてないのかも・・・アンヒールさせてスピードを稼いでいくモスと、ヒールさせて角度を取っていくナクラは感覚がまるで逆なんだよなー。

アメリカは今年のワールドで国枠を取ったので、あとは国内選考だけです。あまりレース経験なさそうだし、いつも1艇で練習してるっぽいのが若干不安だけど、なんとか頑張って欲しいと願っています。モス乗り最後の星。頑張れボラちゃん。

ISAFセーリングワールドカップファイナルがアブダビで開幕しました。初日は15ノットオーバーのいい風が吹き、女子470の吉田/吉岡と山口/畑山は暫定1位と3位で絶好のスタートを切った模様です。青島ラウンドに続いてのダブル表彰台を期待したいですね。

決して水を差す訳じゃありませんが、この大会、お世辞にも盛り上がってるとは言い難いのが実状です。世界から選りすぐりのトップ20艇を集めるという触れ込みで始まった大会なのに、ほとんどのクラスで定員割れ。ナクラとFXにいたっては開催すらされていません。青島で敗退した僕らにすら招待が回ってきましたからね。ビックリしました。それだけ不人気という現れです。

平井さんも書いてましたが、オリンピックを目指す選手たちの忙しさは年々増すばかりです。大陸を跨いでワールドカップを開催していきたいISAFの思惑は分かりますが、カラダ一つで戦える競技と違って、セーリングの場合は道具の輸送が足枷になり、そう簡単に世界を転戦できません。3-4艇のレース艇を各大陸へ、西へ東へとやりくりするのは非常に時間と手間とお金を浪費する作業です。輸送専門のスタッフでも雇っていないと、選手は遠征準備だけで忙殺されることになります。

それともう一つ大きな問題は、大陸毎に分けられた国枠システムです。問題というと語弊があるかな。僕らはまさにそのアジア枠を狙おうとしていた訳だから。ただこの大陸枠を争う大会は、ともすれば、えげつないチームレースになりえます。青島のフィンが好例で、中国9艇対イラン1艇ですからね。しかも運営も中国となれば、もう四面楚歌としか言いようがありません。イランが前を走ってると、レグの途中で運営艇がマークを動かしたり、信じられない話をたくさん聞かされました。

ナクラでも9艇中4艇が中国だったので、エースの中国艇を勝たせるために順位を譲ったり、相手を露骨に妨害したり、明らかなチームレースが散見されました。結局アジア枠はシンガポールが獲得しましたが、ISAFは事態を重く見るべきです。大陸予選に出られる数に制限を課すなどの対策が必要だと思います。

最終日、もし中国がチームレースで前を走って、シンガポールが自分の後ろを走ってたら、レース途中でもリタイアするつもりでした。そんなレース、僕の愛するヨットレースじゃないからです。セーリングの魅力やシーマンシップとまったくかけ離れたレースと言わざるを得ません。昔から枠のかかったレースには、いろんなドラマが起きるもの。ドラマなら構わないけど、人為的な事故や事件は別問題です。

勝ちたいのは誰でも一緒。でも越えちゃいけない一線がある。公正な帆走はルールの基本なんだから。今回の経験をもとに、ISAFにはレースの場所やサイクル、選考方法について考え直して欲しい。そう切に願います。

このところ急激に冷え込んできたこともあり、毎日全国からスーパーウォームの発注が相次いでいます。冬のウェットスーツといえばスーパーウォームが代名詞といえるほどに広く、多くの方々に着ていただいてありがたい限りです。新型のインナーが黄色いタイプのスーパーウォームを着ている方もちらほら見かけるようになりましたが、聞くとみなさん暖かい、そして動きやすいと絶賛してくださり、僕に気を使ってるんじゃないかと疑うほどですw

きちんと紹介し忘れていた大事なアイテムがあります。スーパーウォームは、フルスーツのスチーマーも新しくなりました。大きな特徴は以下のとおり、

  1. レディースモデル登場!
  2. メンズモデルにはルーリップ搭載!

メンズしかなかったスチーマーに、ついにレディースモデルが加わりました。より体にフィットすることで、未体験レベルの暖かさと動きやすさを実現しています。

そしてメンズモデルに朗報なのがルーリップです。水密性を高めるために旧モデルにはなかったのですが、新しく折り曲げるタイプになったことで、スチーマーにも搭載されるようになりました。これでもう、おしっこのために上半身のスーツを脱ぐ必要はありません。実際、ルーリップを使い出すともうこれなしでは生きていけなくなりますからね。スチーマー最大の弱点が克服されたといっても過言ではないでしょう。

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メンズモデルレディースモデル

販売価格はメンズレディースともに56,900円。スキフとトップを別々に購入するより7,900円もお得になっています。特に日本海側や東北など、寒さ厳しい中でセーリングする機会の多い方々にお勧めです。

葉山マリーナには現在5艇のシースケープ18が保管されています。そのうち1艇のマストはボートショー前に塗装したのですが、今日は他の3艇のマストを塗装しました。

2本は前回と同じクリア塗装。1シーズン越えてもキレイな状態が保てているのが確認できたので安心しています。そしてもう1本はホワイト。これは簡単なようでサーフェイサー、ホワイト、仕上げにクリアーと重ねて吹くので大変。でも手間をかけた分だけキレイに仕上がったと思います。社員1号、よく頑張りました。

VSRのオーナーも、Mach2のオーナーも、シースケープのオーナーにも、お買い上げいただいたみなさんにこれからもずっと長く楽しんで欲しいから。売ってしまってお終いではなく、最後までずっとつき合える会社でいたいものです。

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