松風進水

カテゴリー BUSINESS

社長がオランダからドイツまでひた走っている間に、社員は葉山から琵琶湖を往復してくれました。国内10艇目のシースケープ18を、松田オーナーの元へお届けです。

近江舞子に新居を建築された松田さんは、設計時からシースケープを置けるスペースを確保されていました。これでお休みの日にいい風が吹いていれば、いつでもどこにでもシースケープを持っていってセーリングすることができます。なんと理想的な休日!

とはいえ松田さんは同志社大学体育会ヨット部の監督。お仕事が休みの日も後輩たちの練習を見に行かれる日が多く、今後はこの「松風」で後輩たちのセーリングを指導される光景も見られそうです。親子2代にわたる生粋の同志社セーラー、松田さんのジェネカーはもちろん!同志社ブルーです。

風が不安定だし、藻が多いし、レースには不向きだという声が多い琵琶湖。確かにレースをするとストレスを感じることも少なくありません。でもレースでなくただのんびり風に吹かれて走るのには最適なゲレンデなのです。街からのアクセスはいいし、波はないし、潮流もないし、体がシオシオになることもない。風が無くなったなら一休みしてビール飲めばいいし、いざとなったらエンジンで帰っちゃえばいいんです。

ヨットレースに浸かり過ぎてしまった僕のようなジャンキーにとって、セーリングの純粋な楽しさを感じさせてくれるシースケープで過ごす時間は貴重です。松田さんとご家族がこれからたくさんの楽しい時間を過ごしていただけるよう祈っています。社員1号、お疲れさまでした。ゆっくり休んでください。

お仕事終了

カテゴリー BUSINESS

サイモン・ペイン邸にて朝からみっちりミーティング。2016年の新製品については、当然ここではまだ明かせませんが、とにかく凄い。今年の新製品も凄かったけど、来年は比べ物になりません。あまりに多くの強力な新製品が控えていて、もう眩暈がしそうです。

IMG_5755ザイクはセーリングウェアブランドの枠を越え、ウォータースポーツ全般に渡って、魅力的で強力な商品を取り揃える総合ブランドになるでしょう。今後の展開の大きさを考えると、零細企業の経営者としては武者震いがします。

素晴らしいミーティングでした。嫁さんは今夜の便で帰国。そして僕らは今夜のフェリーでヨーロッパ本土に戻ります。

ZKトップ会談

カテゴリー BUSINESS

和歌子とロンドンで別れ、嫁さんと2人でポーツマスの外れにあるサイモン・ペイン宅へやって来ました。サイモンは2006年と2010年の2度、モスワールドを制したモス乗りで、いまはザイクヨーロッパのボスをしています。

夜にはヨーロッパ出張中のブライアンたちも合流し、ザイク本社、ザイクヨーロッパ、そしてザイクジャパンのトップが一堂に会しました。このミーティングのためだけに嫁さんは日本からやってきたのです。開発中の新商品や来年以降の戦略について熱いトークが止まりません。

ザイクと取引を始めたのも、モスを始めたのも、たいした根拠の無い偶然の産物なのですが、いまにして思えば運命だったんだなー。ザイクとモスは切っても切れない深い関係です。そのどちらにも深く関われるなんて、ラッキーな男ですね。いかに自分が幸せな男かを再認識した夜でした。

援軍到着

カテゴリー PRIVATE

IMG_5741日本から最強の援軍がやって来ました。残念ながら子豚は一緒じゃありません。現地2泊だけという、オリンピック観戦以来の強行日程です。

とりあえずレンタサイクルでロンドン中心部をぶいぶい走り回り、パブでフィッシュアンドチップスを食べてギネスを飲むのです。この街にこれ以上のご馳走などないのです。あーロンドン満喫したw

マストゲット♫

カテゴリー SAILING

ウェイマスワールドカップ最終日。ナクラは全クラスの中で最初にメダルレースが行われ、3位でフィニッシュしたオーストラリアの若手、ジェイソン・ウォーターハウス/リサ・ダーマニンが優勝しました。微風で迫力には欠けるレースでしたが、それでも知らなかったいろんなテクニックが随所に見られて、非常に勉強になるレースでした。いい教材をありがとうございます。

IMG_5738観戦後、3位入賞を果たしたオーストラリアの大ベテラン、ダレン・バンドック/ニーナ・カーティスを訪ね、彼らの持つスペアマストを引き取りました。次戦のキールウィーク以降はこのマストで戦います。さっそくリギンや艤装品を移植して、戦闘準備を整えました。これでやっと戦線に復帰できる・・・嬉しい!

散々なレガッタでしたが、また多くのことを学ぶことができました。それも一生忘れないほど強いインパクトを持って。この経験もプラスだったと言える日が来るように、顔を上げて前に進んでいこうと思います。

次の10年

カテゴリー SAILING

ウェイマスワールドカップ4日目。フリートレース最終日は去年から慣れ親しんだ南西のオフショアが15ノット程度吹いています。出艇して海面までダウンウインドなのですが、下るにしたがって風速が上がり、ダブルトラピーズからシングルに。そして慎重にジャイブしたら、その慎重さが災いして回頭が遅すぎて沈。

海面に行く時点で沈するようではレースでどうなるか。まして人の借り物マストで。悩んだ末に結局レースには参加せずに帰着しました。たった1レースしか出られずに、僕たちのウェイマスは終了です。

本当に辛い1週間でした。応援していただいているスポンサーや家族、こうしてブログを見に来ていただいているみなさんに対して申し訳ない気持ちで一杯です。パルマでは前を走れなくて悔しかったけど、今回は走れもせず、情けなくて情けなくて。

レガッタ前の練習では、ハッキリとした手応えを感じていました。マークからも大きな進歩だと認めてもらえるほど。でもそれをまったく表現することができずに終わったのは非常に大きな教訓です。当たり前だけど、道具を壊したらレースになりません。

せめてもの救いは、体は元気なこと。ナクラの場合、怪我で戦線を離脱することが頻繁に起こります。僕らも去年サンタンデールで痛い思いをしました。マストを折ったり、エクステンションを折ったりしても交換できますが、体はそうはいきません。この2ヶ月の遠征はまだ折り返し地点。ここから立ち上がって、最後のデンマークワールドを笑顔で終えられるように、1歩ずつ前進していこうと思います。

実は今日、6月13日は弊社の創立記念日です。おかげ様で2005年の創業から10周年を迎えることができました。ここまで支えていただいたお客様、取引先、友人、世界中のセーラーに対して心よりお礼申し上げます。

葉山のアパートで起業した10年前、こんな未来はまったく見えていませんでした。この間に起きた変化を思えば、次の10年で何が起きても不思議じゃありません。次の1歩。先は見えてないけど、方角は決まっているので、恐れずに、驕らずに、また踏み出していこうと思います。

セーリングの楽しみを最大化するという我が社のミッションは、まだまだ道半ば。今後も変わりなくお付き合いいただけましたら幸いです。

無風ノーレース

カテゴリー SAILING

IMG_5733ウェイマスワールドカップ3日目は、終日無風でノーレースに終わりました。吹きで乗れなかったり、ベタで乗れなかったり、なかなか上手くいかないものです。初めて軽風のレースで減量の成果が出せると楽しみにしていたのに、残念で仕方ありません。でもこれもヨットレース。暗いと不平を言うよりも、すすんで明かりをつけましょう。

もちろんただボーッと待ってた訳じゃありません。いろんな選手と話して情報収集したり、ボートワークを進めたり、無駄な時間など1秒もないと思わないと。なにせビリなんだから、人の倍努力しても足りない!明日はフリートレースの最終日。せめて最後にいいレースができるように準備します。

臥薪嘗胆

カテゴリー SAILING

ウェイマスワールドカップ2日目。朝マリーナに着くと、東南東の風13ノット程度ですがこのあと25ノットに上がる予報です。人から借り物のマストで出るべきかどうか、迷いに迷いましたが、出艇直前に出ないと決心しました。

一番大きな理由は、ナクラヨーロッパ本社にマストの在庫が1本もないことです。世界中でマストが折れ、供給が追いついていないのです。次の入荷は7月初旬の予定。ということは、この次のキールウィークやワールドに向けては、他のセーラーの予備を売ってもらうしかありません。

自分たちは中古のマストでもまだいいけど、他人のマストをもし折ってしまったら・・・今日の予報で海に出るのはあまりにリスキーです。

仕方なくレース委員会に出艇しない旨を伝え、アメリカチームのコーチ、ミッチ・ブースに頼んでコーチボートに同乗させてもらうことにしました。沖で3レースを観戦し、上位チームと下位チームで何が違うのかを解明してやろうと。トルネードで2つのメダルを持つミッチ・ブースとの会話から学ぶこともあるし、彼と教え子たちとの会話から盗めることもあります。

今日のレースで一番驚いたのは、イギリスのベン・サクストン/ニコラ・グローブス組。2レース目の途中でラダーガジョンが破損し、ラダーが一枚しかない状況になってしまいました。それでもなんとかフィニッシュし、3レース目はなんとラダー1枚でレースに参加。その判断だけでも驚くのに、10位でフィニッシュしてるじゃないですか!スターボは上側のラダーしかないから、とにかくフラットで走り続けたそうです。信じられない・・・

レースを外から観るのは勉強になるけど、出られない歯がゆさが和らぐことはありません。結果的に風は上がらず、むしろ落ちていったので、出られたんじゃないかというのも追い討ちをかけます。でも、いまは耐えるしかないんです。

こういうときにパートナーが和歌子で本当に良かったと感じます。泣き言を言わないし、現実を受け止めて前に進む強さがあるから助かります。これぞまさに臥薪嘗胆のとき。いつか笑って話せる日が来ると信じて、2人で頑張っていきます。

明日は風が落ちる予報なのでレースできるはずです。

悪夢ふたたび

カテゴリー SAILING

ウェイマスワールドカップ初日。北東から15ノット程度の風で出艇。レース海面が呆れるほど遠く、40分ほどかけてようやく到着しました。ついてみると風は落ち傾向だけど、対岸の崖から吹き下ろすガストがときおり強く入って、風向も急激に変化します。波は風よりも右から高めで、ポートで向かい波。スターボがすごく走りにくい。

1レース目、スタートの瞬間だけ飛び出しますが、加速し切れずに上の艇団に飲み込まれてタック。するとこのポートのレーンがすごく良く、ずっと右奥までリフトが続き、アプローチ付近のヘッダーでタックするとかなり良い景色です。1上をシングル崩れで周り、ジェネカーアップ。ここまでは良かった。

下マーク付近の混雑に飲み込まれて大きく順位を落とし、2上ではタックで波に叩かれたときにティラーエクステンションを破損。そのせいで僕がトラピーズに出られなくなってしまいました。結局後ろには数艇しかいなくなってフィニッシュ。すぐにマークから予備のエクステンションを受け取ります。

一休みして、次のレースに向けて本部船に寄せようとしたときでした。ジャイブでいつもより少しメインシートがきつかったのか、ブームが返った瞬間にオーバーヒールしてしまい、あわててトラベラーを切ったけど間に合わずに沈。するとマストがバキッ!ウソ!?

なんとまたマストが折れてしまいました。沈した原因は分かるけど、いまだになんで折れたのか分かりません。カニンガムも引いてないし、セールの上に落ちてもない、単にマストが海面についただけだったのに。

そこからが本当に大変でした。マストやセールを海上でフネから離すのは波が高いとすごく時間がかかります。ずっと泳ぎっ放しで身体は冷えるし、マリーナは遠いし、もちろん残りの2レースには参加できない落胆と、金銭的な損害額の大きさ、スペアを買いたくてもナクラが来ていないという不安。30分ほど曳航される間、肉体的にも精神的にもどん底でした。

長めのシャワーを浴び、チョコレートを齧り、なんとか身体が温まったところで、あらためて悔しさと無念がこみあげます。またレース初日にマストを折ってしまった。しかもレース中じゃなくレースの合間に。なんでそんなくだらない沈をしたのか。自分を責めたところで、起きてしまったことは変えられません。沈したからって折れなくていいじゃないかと叫びたくもなります。でも、叫んだところで折れたマストは繋がりません。

走りはどんどん良くなってたし、ダガーもきれいに磨かれて気分良くレースできていました。気力体力ともに充実して迎えたはずなのに・・・大きな試練を与えられました。

実はメデンブリックの積み込みの日に、ウェイマスに行かない予定のロシア人からキールまでマストを運んでくれないかと頼まれ、彼のマストを1本持って来ています。ここで新品を買えない以上、他に選択肢はありません。何の見返りもなく人のマストを運んであげるというお人よしが功を奏して、明日からはこのマストで戦えることになりました。

マストを立て替え、すべての作業を終えたのは午後9時過ぎ。ハードな初日でした。どん底まで落ち込んだけど、作業の忙しさに追い立てられているうちに、少しずつ気持ちは前を向いてきました。マストは立ったんだし、明日からもレースができる。いまはそれでいい。Tomorrow is another day. ここからまた一歩を踏み出そう。

明日からのレースに備えて、今日は完全オフの予定でした。もちろんオフとはいえ、ただボーッと過ごす訳ではありません。溜まったメールの返事を書いたり、日本に電話をかけたり、ここからでもできる仕事を少しずつ片付けていると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。

IMG_5732午後になり、例の業者SHOCK sailingへ。レース前の最後の準備としてダガーボードの欠けにカーボンを貼ってもらい、リーディングエッジにゲルコートを盛ってもらっていました。これを綺麗に磨き上げる作業、1-2時間で終わると高をくくっていたのですが、なんと5時間。レース前日のオフに5時間もダガーを磨いてしまい、全身粉だらけ、手はボロボロ、お腹はペコペコでもう全身疲れ果てました。

でもそれだけ犠牲を払った甲斐あって、ダガーはピカピカ。刀鍛冶のように集中してエッジを磨いていく作業は、精神も研ぎ澄まされていくような錯覚を覚えます。日もどっぷり暮れて、和歌子が作ってくれたカレーを流し込み、泥のように眠るのです。明日の初日は13時15分から3レース。いい予感がしています。

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